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瞬間輿水(しゅんかんこしみず)と鉢際灌水(はちぎわかんすい)

2021/03/08
休眠期の水やりのテクニック。

ほかに「鉢際灌水(はちぎわかんすい)」がある。

コメント

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1 2021/03/08
湯島臥牛



休眠期にゃ「完全断水」をしなさい、という専門家がいる。

でも、それですべてが解決すりゃ世話は無い。

現実は断水した方が良い種類と、"節水"に留める方がのちの成長期のスタートダッシュがキマる物がある。

もちろん、粗めの用土を用いた場合と保水の良い普通の草花に用いるような細粒の土の場合とじゃ、断水か節水か分かれて来る。

また、その植物に休眠期があるかどうか、にもよる。

中にゃ「完全休眠」はせず軽く"半休眠"する種類もある。



そもそもサボテン・多肉植物は程度の差こそあれ、ほとんどが乾燥地帯に自生してる。

乾燥地ってことは、流砂の砂漠でもない限り1年が乾季と雨季に分かれてるって事だ。

そして大抵の場合、乾季が休眠期になる。
成長するにゃ大なり小なり水分が必要だから。


完全に休眠して生育をストップする種類は、根からの吸水が無くっても、多少は衰弱するにせよ、生理作用を体内に貯留した水分でなんとか賄(まかな)って枯死を免れる。

多くの高地性サボテンや南西アフリカの玉型メセンがそうだ。


またそれとは逆に、休眠期とは云え、根を乾かせてしまうと根が吸水機能を失い、雨季の成長期が訪れてから新根を出して吸水を開始するまで時間稼ぎをしなきゃなんない性質の種もある。

これにゃユリ科のアロエ・ガステリア・ハオルチア属などの"直根性"のものがある。
検証した訳じゃねぇが、ベンケイソウ科にもそういう性質の物がありそうだ。

つまり、活発に吸水・成長していなくても用土が薄く湿ってた方が良い種類があるわけで、かと言ってビショビショに湿らせてしまうと根腐れの危険が生じる。

その対策法の水やりのテクニックがこの「瞬間輿水(しゅんかんこしみず)」と「鉢際灌水(はちぎわかんすい)」である。



写真のヘタクソな図を見て頂きたい。

水を張った容器に鉢の底を瞬間的にパシャッと漬けて少量の水を吸わせる、という図だ。

この「パシャッと」ってところがミソで、ジワ~と浸けるのは普通の輿水(こしみず)である。

用土が細かい土だと多くの水分を「毛細管現象」で吸い上げるのはご想像の通り。

3号鉢までの小型の鉢は本来鉢底のガラは要らないんだが、どうしても入れないと気が済まない向きは、その小石の種類によって水分保持(保水)の量が違って来るのを承知してもらいたい。

ぼら土・日向土などの軽石性のものは水を吸うから湿気を残しそうだが反面「多孔質」なるが故に乾きが早いのもある。


図の「洗浄ビン」で水を差すのは「鉢の際へ」静かに水を注入して、それがゆっくりと用土全体に湿り気を与えるという意。


いずれの手技も少量の水で用土を軽く湿らすためのもの。

量は、鉢の材質・植物の種類・状態・大小・季節・ポジション・通風の程度・用土の粗密などのファクターで左右されるので、竹串を挿してそれを時々抜いて湿り気を点検してもらいたいものだ。

あとは、その人の栽培のセンス。
その感覚を磨いてもらいたい。

いつまでも「下手の横好き」では多肉が可哀想である。
2 2022/12/20
やすきち
こんにちは。
まだまだ初心者、たぶんずっと悩み続ける者です。
読ませていただき、思っていたモヤモヤが解決された爽快感。
ありがとうございます。
3 2023/06/05
せるしあ
こんにちは。未だに多肉、サボテンの水やりが下手くそです。これはあげていいんだっけ?コレは断水だっけ?
昨年秋ごろからは訳あってベランダの植物の場所を移動したら、環境が変わったせいで結構枯らしてしまいました。
失敗したり躓いたりするたびに、何度も、何度も、臥牛さんの文章を見に来ています。そして懲りずにまた挑戦しています。
いつもありがとうございまーす。^^

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