11月6日、佐倉市立美術館の帰途、思いがけず、国立歴史民俗博物館くらしの植物苑による「伝統の古典菊展」に遭遇しました。伝統菊の展示はなかなか見ることができないので、早速、飛び込んでしまいました。とても充実した展示でした。
江戸日本では園芸が独特の発展をみせたといわれますが、キクもその一つです。展示されている江戸菊を見ていると、なんとなく萎れているのではないかと思うような花なのですが、そこに江戸菊の魅力が隠されています。
くしゃくしゃになって見える花は開花が進むにつれて捻れるような動きをみせます。1か月近く続くそうです。江戸の好事家たちはその変化の様子を「花が芸をする」といって喜び、愛好したといいます。キクの花一つひとつの個性を大切にしたところに、江戸日本人の感性を感じずにはいられません。
なお、今回の展示には江戸菊のほか、嵯峨菊、伊勢菊、肥後菊、奥州菊、丁子菊といった伝統菊がたくさん展示されています。伝統菊をみていると日本人がどれほど花を愛してきたか、偲ばれるような気がします。(展示は12月1日まで)
国立歴史民俗博物館 http://www.rekihaku.ac.jp/
追伸
江戸菊の「芸」については、伝統園芸を研究している小笠原左衛門尉亮軒さんが「NHK趣味の園芸」(11月24日放送・28日再放送)で詳しく解説します。テキスト「NHK趣味の園芸」11月号には育て方も掲載されています。ぜひ、挑戦してみてください。
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
--------------------------------------------------------------
<11月18日メールマガジンにて配信>
【元編集長のひとりごと】は、メールマガジンとFacebookページに掲載中の、『趣味の園芸』テキスト元編集長 原田による園芸エッセイです。
会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。
勝手にネモフィラ 2024/03/29 | 牡丹に蕾が 2024/03/29 | 芍薬の芽 2024/03/29 |
ガーベラ 2024/03/29 | はる の あらし 2024/03/29 | もうすぐ3時だよ🌸 2024/03/29 |
来年は江戸菊に挑戦したいと思っています。
返信する24日の放送が楽しみです。
おばちゃま様
返信するこんにちは。
早速、拙文をお読みくださり、ありがとうございます。今、お住まいの近くでも菊花展が花盛りではないかと思います。ぜひお出かけください。また来年は栽培された伝統菊の花を、「みんなの趣味の園芸」にてご披露くださることを楽しみにしています。
24日放送の「趣味の園芸」をご覧ください。
(原田)
※コメントの書き込みには会員登録が必要です。