【園芸LOVE原田が行く】愛好家の夢が花咲く、茅ヶ崎市・氷室椿庭園｜園芸日記byみんなの趣味の園芸スタッフ｜みんなの趣味の園芸

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園芸愛好家の楽しみの一つに花のコレクションがあります。気に入った花、気になる花はついつい集めてしまう――皆さんも思い当たるところがありませんか。
　茅ヶ崎市の東海岸南には、ツバキ愛好家の氷室捷爾（しょうじ）さん・花子さん夫妻が遺したツバキの花園、氷室椿庭園があります。茅ヶ崎駅から雄三通りを海岸に向かって歩くこと約20分、閑静な住宅街の一画がその場所です。広さ2,800平方メートルほどの和風庭園に、氷室さんのツバキのコレクション約250品種が植栽され、咲き始めました。
　必見は‘氷室雪月花’。埼玉県川口市安行のツバキ収集家から入手した‘雪月花’の実生から氷室さんが見つけ出した美しい花です。花色と絞りがきれいです。一世を風靡した名花‘玉之浦’も咲いています（‘玉之浦’は長崎県五島市〈旧・玉之浦町〉で見出されましたが、原木は枯れてしまいました）。とにかく、名花が勢ぞろいしています。
　ツバキの花回廊を歩きながら、コレクション一つひとつの手入れはさぞ大変だっただろう、という思いが頭をよぎりました。これだけの数があり、大切な花ばかりです。剪定や整姿といった作業、日々の管理に要する労力や時間を想像するとき、氷室さん夫妻のツバキ愛（Love）が偲ばれます。
　日差しいっぱいの春の一日、降り注ぐ陽光がツバキの葉に照り映える氷室椿庭園は、愛好家の夢があふれる美しい花園になっています。（見頃は春分の日前後になりそうです。）

茅ヶ崎市氷室椿庭園
http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kouen/9877/tsubaki/001474.html

（写真1）ツバキに縁どられた美しい花回廊

（写真2）美しい絞りが印象的な‘氷室雪月花’

（写真3）ご存じ、烏帽子岩。10分ほど歩けば茅ヶ崎海岸

（元『趣味の園芸』編集長　原田）

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<3月10日メールマガジンにて配信>

【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。メールマガジンとFacebookページにも掲載しています。


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