いきなり私事で恐縮なのですが、今から3年ほど前、老親との会話のネタを毎日、考えていました。親孝行の真似事と思って電話をかけても、いつも途中で話が続かなくなってしまうからでした。おそらく、親と同居していても、あるいは離れて暮らしていても、親との会話に困ったという諸兄諸姉は多いのではないでしょうか。
あれこれ考えているうちに、ある園芸家の話を思い出しました。10年くらい昔でしょうか、「最近、〈母の日〉にハイドランジア(アジサイ)の鉢花がよく売れる」という話です。
「そうだ! 花を贈ろう!」。
早速、実家に花を持っていくことにしました。「花の使者」第1号は、季節が秋だったこともあり、クリスマスローズの2年生苗。老親には毎日の水やりは辛かろうということで地植えにし、「1年後、花が咲くから大事にしてほしい」、「花が咲いたら花色を教えてほしい」、「もし枯れそうになったらすぐに連絡してほしい」等々、ポイントをレクチャーしたのです。
その結果は……。期待通り、クリスマスローズは親子コミュニケーションの名脇役になりました。沈黙が訪れそうになると、「あのクリスマスローズは!?」と切り出すのです。親のほうもクリスマスローズが気になるらしく、株の変化を観察していました。どうやら、宿根草や花木は、花が咲いて四季折々の変化があり、「花の使者」にむいているのかもしれません。
さて、今年は5月11日が〈母の日〉。皆さんは、どんな「花の使者」を贈りますか。
みんなの趣味の園芸ショップでは、アジサイをはじめ、
育てる楽しみも味わえる鉢花の母の日ギフトを販売中です。
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(写真1)4月上旬、フラワーショップ店頭に並ぶアジサイの鉢花(協力:プロトリーフガーデンアイランド玉川店)
(写真2)「花の使者」第1号になったクリスマスローズ
(写真3)第2号は、観察力を養うべく、シロヤマブキのタネをまいた
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<4月21日メールマガジンにて配信>
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