7月の声を聞くと思い出すのがダリアです。遠い記憶ですが、梅雨が終わる頃の晴れ間、日差しに映える澄んだ花に心惹かれたことを思い出します。ところ が、最近、初夏のダリアを見かけなくなりました。一体、ダリアはどうなったのか、小西勇作さんを訪ねてみました。小西さんは55年余、ダリアの育種と普及 に努め、数々の名花を世に送り出した園芸家です。
「かつてはサクラが終わって芋(球根)を植え、7月に花を楽しむことができたのです。夏場は株を地際で切り戻して越し、秋に再び花を楽しめました。ところが、近年、夏が早く訪れることから、6月に植えて9月から花を楽しむという状況になったのです」(小西さん)
小西さんはダリア栽培をめぐる状況変化を教えてくれました。さらに「庭が狭くなり、ダリアを植えるスペースもなくなったことも背景にあります」とも語っていました。
球根花の女王といわれるダリアは、昭和30年代、人気が高く、空き地でもダリアが咲いているほど広く栽培されていました。東京でカタログを発行する専門 ダリア園が5~6か所、あったといわれます。どうやら、ダリア園芸は気候の変動と住宅条件の変化の影響を受けた事例の一つなのかもしれません。
ダリアを愛する小西さんから、こんなアドバイスももらいました。
「これからダリアを楽しむなら、早咲きで小輪の一重咲きがおすすめ。場所をとらず、手間がかかりません。“ジュールス・バターカップ”や黒葉の“ル・クロッコ”、“プレストンパーク”など魅力的な花がたくさん出ています。」
(写真左)〝花笑み″。花径21センチ前後。優美な花が人気(作出、写真提供:小西勇作さん)
(写真中央)〝不知火″。花径28センチ前後。両腕を広げてせり上がる「不知火型の土俵入り」を連想させる。来年発表予定の新作(作出、写真提供:小西勇作さん)
(写真右)〝ジュールス・バターカップ″。花径10センチ以下、一重咲き。明るい黄色とすっきりとした株姿が人気(写真提供:小西勇作さん)
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<7月7日メールマガジンにて配信>
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今晩は
返信する初めまして~
懐かしいダリアに魅かれて~
昔はどのお家にもダリアありましたね。我が家も何種類かありましたが、最近は1種類ですが、あまり気にしないので増えもせずいつもの場所で咲きます。今日も咲いていたのですが、他の花をアップしてダリアはスル~です。
普及に務めた小西さまには申し訳ありません。
一度この機会に見直して見たいと思います。
さくらさま
返信するコメントありがとうございました。
ダリアはきれいです。ぜひ、花に声をかけてあげてください。また、早生のダリアならば、球根を植えて開花まで約2か月だそうです。機会があれば試してみてください。
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