アイザック・ニュートンは1665年、木から落ちるリンゴの実を見て万有引力の法則を発見!――文京区にある小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)で、このエピソードにある「ニュートンのリンゴ」を見ることができます。
リンゴの木の名前は「ケントの花」(Malus domestica cv. Flower of Kent)、観賞用のリンゴだそうです。ニュートンの生家にあったリンゴの木が接ぎ木によって繁殖され、1964(昭和39)年、イギリス物理学研究所所長サザーランド卿から日本学士院長の柴田雄次博士に寄贈されました。
4月中旬、リンゴの木は花径4~5センチほどの薄く紅が入る白い花を枝一面に咲かせていました。リンゴは自家不和合性のために他品種の花粉で受粉させますが、小石川植物園によると140個ほど実が着いたとのことでした。リンゴの実はその後、落果したり鳥についばまれたりして、7月下旬では満足な状態の果実はわずかになっていました。
よく茂った枝葉の間から顔を覗かせている、テニスボールよりもやや小さなリンゴの実。350年前、若きニュートンも同じリンゴを見ていたのだろうか!? 夏のひととき、うっすらと赤く色づくリンゴの実を目の前にして、暫し科学のロマンに浸ってしまいました。
(今日、「ニュートンのリンゴ」はさらに接ぎ木によって繁殖され、日本各地で育てられているようです。皆さんの近くでも「ニュートンのリンゴ」を見ることができるかもしれません。)
小石川植物園
http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/koishikawa/
(写真1)色づき始めた「ニュートンのリンゴ」。大きさはテニスボールよりもやや小さく見えた
(写真2)4月中旬に咲いた「ニュートンのリンゴ(Malus domestica cv. Flower of Kent)」の花。たくさん咲いていた
(写真3)「ニュートンのリンゴ」の木の隣にある「メンデルのブドウ(品種名不明)」。遺伝学の基礎を築いたメンデルが実験に用いたという。ブドウの房はもう少し大きくなるのだろうか!?
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<7月28日メールマガジンにて配信>
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