植物写真と並んで心惹かれるのがボタニカルアートです。原寸大で精緻に描かれた画は迫力があり、ときとしてハイブローな雰囲気さえ感じます。小生などは画が苦手なので、「かっこいいなぁ」と憧れの対象です。
ボタニカルアートを見ていていつも思うことがあります。もし誰かに、植物について画を用いながら説明しようとしたら、きっとこんな描き方になるだろうなぁ、と。花の姿、形から咲き方、葉の形状やつき方、茎、実、根の様子を、克明に描写するアプローチです。植え替えの作業中、植物の各パーツをあらためて観察することがありますが、ボタニカルアートを見ているとそのときの気分がよみがえります。
植物のライフステージが1枚の画のなかに描かれていることも、ボタニカルアートならではの面白さです。「花が、めしべとおしべがこのようになり、やがてこんなふうに実が着いて……」という、時間差がある植物の一生が表現されています。
さて、『趣味の園芸』テキストの植物画でおなじみの植物画家、小柳吉次さんとお弟子さんによる植物画展「柳彩展」が9月2日~7日、東京・京橋のギャラリーくぼた本館6階で開催されます。植物学と芸術の美しい融合ともいうべきボタニカルアート――もう一つのギャラリー園芸に出かけてみようと思います。
植物画:小柳吉次さん
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<8月25日メールマガジンにて配信>
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