みんなの趣味の園芸スタッフさんの園芸日記
写真

他のプロフィール画像を見る

みんなの趣味の園芸スタッフさん  東京都
お気に入りメンバーに登録
2014年09月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
43

【園芸LOVE 原田が行く】「あきざくら」「しゅうおう」「コスモス」――どう読む?「秋桜」

2014/09/22
【園芸LOVE 原田が行く】「あきざくら」「しゅうおう」「コスモス」――どう読む?「秋桜」 拡大 写真1 【園芸LOVE 原田が行く】「あきざくら」「しゅうおう」「コスモス」――どう読む?「秋桜」 拡大 写真2 【園芸LOVE 原田が行く】「あきざくら」「しゅうおう」「コスモス」――どう読む?「秋桜」 拡大 写真3

皆さんは「秋桜」という漢字を、どう読んでいるでしょうか。

この読み方について、6月に刊行された笹原宏之著『NHK出版新書 漢字に託した「日本の心」』に興味深い内容が載っていました。本書は日本人がいかに漢字を使いこなしてきたかを捉え直しているのですが、第1章のなかの「日本人は当て字が好き」という項に「あきざくら」「しゅうおう」「コスモス」の例が紹介されています。

 1977(昭和52)年10月、作詞・作曲さだまさしによる山口百恵の新曲「秋桜」がリリースされ、大ヒットしました。楽曲では「秋桜」を「コスモス」としているのですが、以来、その読み方が広く定着したという話です。

 パソコンで「こすもす」と入力すると「秋桜」と変換するということなので、早速、試してみました。Macマシンは2番目の変換候補として表示し(Windowsマシンは変換候補として出ませんでした)、スマホや携帯電話も2番目の変換候補でした(使用している日本語入力システムにもよりますが)。

 一方、岩波書店の新村出編『広辞苑』(1997年1月10日・第4版第6刷)を調べてみると、「あきざくら」という読みで掲載され、「(花の形が桜に似るので)コスモスの異称」と解説されていました。小学館の『園芸植物大事典』では「アキザクラ」を別名としていました。

 著者の笹原さんによれば「当て字は意味ばかりか雰囲気も伝える」のだそうです。薄紅色のコスモスをモチーフにしみじみとした母娘の姿を歌った楽曲「秋桜」でしたが、楽曲が描いた情景と花のイメージが重なり、「コスモス」という読みが一般化していったのかもしれません。

『漢字に託した「日本の心」』 (NHK出版新書 438)

Amazon
http://www.amazon.co.jp/dp/414088438X

NHK出版
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=00884382014

(写真左)コスモスには澄みきった青空がよく似合う
(写真中央)コスモス‘サンセットイエロー’。東京・立川市の国営昭和記念公園にはいろいろなコスモスが咲いている
(写真右)花弁の縁取りが印象的なコスモス‘キャンディストライプ’( 国営昭和記念公園)

(元『趣味の園芸』編集長 原田)

--------------------------------------------------------------

<9月22日メールマガジンにて配信>

【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。メールマガジンとFacebookページにも掲載しています。

「【園芸LOVE 原田が行く】「あきざくら」「しゅうおう」「コスモス」――どう読む?「秋桜」」関連カテゴリ

みんなの趣味の園芸にログイン/登録する

※コメントの書き込みには会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方は

会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。

ピックアップ
定期購読
投稿募集中 from テキスト編集部
見て見て!お気に入りの花

見て見て!お気に入りの花
自慢の植物・庭の写真を募集中!

みんなのマルシェ

みんなのマルシェ
自慢の畑・野菜の写真を募集中!