新潟県立植物園さんの園芸日記
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ドイツで見た植物1

2011/11/29
ドイツで見た植物1 拡大 写真1 ドイツで見た植物1 拡大 写真2 ドイツで見た植物1 拡大 写真3

本当に2ケ月も「みんなの趣味の園芸」を見ていませんでした。NHK出版の松崎さんに千文字では少ないと言っていたら、文字数の制限はなくなりましたし、写真の投稿やアルバムもつくれたり、どんどん進化していますね。驚きの多機能ですが、あんまり久しぶりなので、先回投稿しようとした時に、パスワードも忘れていた植物園日記担当の倉重です。
 
 さて、休暇で9月末から10月にドイツのマインツに行ってきました。

 ドイツといえば、ビール!安いのだと500ml缶が20円くらいです。飲みませんので、関係なし。スーパーでは店内で飲んで、空き缶で清算する豪傑も!さすがドイツ。
 水も安い。特に「Ja!」という格安のメーカーは1.5リットルで20円。でも容器のデポジット料金が25円。
 それとソーセージ!胃が悪いのでそんなに食べませんでした。
 それとテディベアの元祖スタイフ(Steiff)!これはかわいい。
 そしてパン!友人からドイツパン食べて来てくださいと言われましたが、ドイツパンがいかなるものかも分からず、帰って来てからも分からなかったという有様です。ドイツで売っているパンのことでしょうか。
 市内のパン屋で見た衝撃の光景が写真左です。ミツバチが蜜を集めるのは花の多い春だけかと思っていましたが、秋にも飛んでいて、花の蜜がないので、甘いパンのショーケースの中にウジャウジャいました。誰も気にしていませんでしたが、刺されないのか、パンの袋の中にハチが入らないのかなと思いましたね。私も気にせずに左のおいしいパンを買いました。

 そして、やっぱり植物!今日から何回かに分けてドイツで見た植物をご紹介します。
 
クローバー今日の話題70 トチノキはマロニエで食えない
 「いやー、こっちはクリがいっぱい落ちてるんだけど、誰も拾わないんだよ」とはドイツにいる子供とスカイプをした時のこと。「こんなに拾ったんだけど、栗ご飯にしようと思ってさ」。関係ないけれど、スカイプは実に便利ですね。

 ここで、「ドイツのクリは、ヨーロッパグリ(カスタネア・サティヴァCastanea sativa)で、カスタネアは楽器のカスタネットの語源、サティヴァは食えるという意味だとか、ヨーロッパグリは渋皮がむきやすいんで、マロングラッセをつくるんだ。だんだん糖度の高い砂糖水で煮てな」とか、そんなことを私から説明しました。多分、こういう説明が子供に嫌がられんでしょうね。

 そして、ドイツに行った時に実際にクリを拾ったという場所に行ってみました。あるある!いが(刺)のないトチノキの実がゴロゴロ落ちています。写真中央がセイヨウトチノキの実です。確かに丸々としたクリに見えます。
 「トチノキだよこれは。食べられるけど、アクを抜くのが大変だぞ」と聞いた子供は寮に帰って全部捨てたそうです。

 ドイツには街路樹や公園にたくさんのトチノキが植えられていました。もう落葉期でしたが、日本でマロニエ(フランス語)と呼ばれるセイヨウトチノキ(Aesculus hippocastanum)だと思います。大きな円錐形の花序につく白い花が印象的な花木です。剪定されずにのびのびと育っていますので、横枝も十分に張り、見事でした。

 その他に良く植えられていたのが、ナナカマドの仲間です。ちょうど果実が赤くなって非常にきれいでした。夏の涼しいヨーロッパではこの仲間が多いですね。
 ナナカマドには、単葉(日本のアズキナシやウラジロノキ)と複葉(ナナカマド)の種類があり、知らないと同じ仲間とは思えません。ドイツでは単葉の種類(多分、ソルブス・アリア Sorbus aria)が植えられていました(写真右)。

 その他にも、プリベットの名で生垣用に販売されているセイヨウイボタノキ(Ligustrum sinense)、ヘイゼルナッツと呼ばれて果実が食用にされるセイヨウハシバミ(Corylus avellana)、カシワのように大きく、切れ込みの深い葉のヨーロッパナラ(Quercus robur)なども見られました。

 街路樹や公園に植えられている木を見るだけでも、日本と違って楽しいですね。

「ドイツで見た植物1」関連カテゴリ

みんなのコメント(12)

こんばんは。

ドイツ見聞記面白く拝見しましたわーい(嬉しい顔)

そんな、ミツバチなんて、まさかハエでしょう?
と思って拡大したらやっぱりミツバチでした冷や汗

これは驚きますね!
みんな慣れっこというところも・・・

マロニエは落果して被害もあるのでは?
路面に落ちたら、カーン!カーン!と大きな音がしそう。

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自分では行くことのできない、見る事のできない外国!
話を聞くのは大好きです。

文化の違いなど諸々~楽しくなります。
蜂が集まるパン屋さん…ドアは開放されたままとか?
日本では考えられない。

マロニエですが、山から取ってくる栃の実が栃餅になり、
セイヨウトチノキ・ベニバナトチノキ・アカバナトチノキの実は、
食べられないと思っていました冷や汗
貴植物園にあるベニバナトチノキ(たぶん)の実が、
落ちているのを見たことがある気がします。
拾っている人がいましたが・・・

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myoi2様

 コメントをありがとうございます。植物園日記担当の倉重です。今後ともごひいきのほど、よろしくお願い申し上げます。

 ミツバチの写真を自分でも見てみましたが、サイズが小さくて分かりにくかったようでした。パンのケースには裏側には戸がないようで、ミツバチがブンブン飛んでいました。誰も気にしないのが驚きですね。

 マロニエの果実は当たったら痛いかもしれませんが、果皮に包まれたまま落ちますので、けがをするほどではないと思います。

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hanura様

 いつもありがとうございます!

 hanuraさんも、海外を含め度々お出かけになっているのではないですか。

 myoi2さんへのコメントにも書きましたが、パンのケースには戸がないと思います。日本では考えられませんし、問題になるでしょうね。蜂蜜を食べるのだから、きたなくはないと思いますが。

 植物園の落ちていた実は、ベニバナトチノキのだと思います。ちょっと小さめですが、これもおいしそうですね。多分、食べられると思いますが、あくを抜くのが大変ですね。

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こんにちは。

なかなか自分では行けない外国、しかもドイツのお話、楽しく読ませて頂きました。
ドイツのパンパンは蜂が食べるくらいの美味しさだといわんばかり本当に美味しそうですね。ハエならアウトなんでしょうけど。 ビールビールも安いのですね。
「栃の木」といえば山に生えていて日本の田舎を彷彿させますが、ドイツでマロニエと呼べば都会的な響きがしますね。食べられないのがちょっと残念。食べられたら皆な、わんさか拾うのでしょうね。ウッシッシ

本当に、ドイツの街路樹や公園を見ているだけでも、楽しいし癒されそうですね。

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もう30年近く前になるのですが、10月の終わりに、当時の西ドイツはハイデルベルグあたりへ観光旅行に行ったことがあります。山はずいぶん紅葉していたような記憶があります。

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先日は、twitter経由だったので、あらためて写真拝見しました。マロニエの実、すごくかわいいですね〜。庭巡りが目的で英国へ行ったおり、庭と同じぐらい沢山写真に納めたのが街路樹と公園の樹木でした。国が違うとほんとに新鮮でした。そのときリンデンと同じくらいベニバナトチノキも沢山撮ってありましたが、こんな実りかたをするのですね。国内でも見られる場所さがす楽しみが増えました。

返信する

こんにちは。

ドイツと北海道、同じくらいの緯度ですが、ぜんぜん違うんですね。

単葉のナナカマドがあるとは知りませんでした。
街路樹なんかも感じが違うのですね。

ドイツのパンって、ライ麦パンのこと?
謎は解けましたか?

また、見にきます。

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miyoshi様

 いつもコメントをありがとうございます。

 写真のパンはボリュームがあって、甘くておいしかったですよ。食事のボリュームからすると、ドイツではこれでもおやつ程度なのかもしれません。

 散歩をするだけでも楽しかったです。特に住宅地の庭は皆さんきれいにしていました。

 マロニエの実も食べられるのだと思いますが、そういう習慣がないのでしょうね。

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あお@岐阜県

 ご無沙汰しておりました。コメントをありがとうございまいます。

 ハイデルベルグはマインツからですと近いようですね。ドイツはじはじめてでしたが、機会があればもう一度訪れたいと思っています。

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jardin様

 コメントをありがとうございます。

 街路樹だけでも見ると面白いですね。韓国に行った時に、日本の街路樹の感じに似ているなと思ったのですが、道路沿いのツツジの植栽が、日本の‘大紫’のかわりにチョウセンヤマツツジ(日本ではほとんど栽培されない)だったので、珍しく感じました。

 マロニエの実は丸まると太って、つやつやしたクリのようです。関東では暑くて、栽培は少ないと思いますが、探してみてください。そういえば、リンデン(セイヨウボダイジュ)もたくさん植えられていましたよ。

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C.パープラタ大好き様
 
 コメントをありがとうございます。

 ドイツパンについては、帰国後も確認していないので、未だ正体不明です。

 北海道でしたら、ナナカマドの仲間も良く育つと思います。白い実の品種もあって、それもきれいです。新潟ではちょっと山に登らないとナナカマドは見られないのですが、単葉のウラジロノキやアズキナシは普通に生えています。

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