私はがんセンターに来る前に、デイサービスで、利用者さんと一緒に園芸活動をしていました。
ある日、利用者さんの中に気難しくて、怖そうな顔をしている利用者さんがいました。
前回担当した人が、
「私、あの人、苦手なの、変わってくれない?」
と言われましたが、
「私だって怖いよ😱、どうしよう?」
その日の作業は、近所に生えている野草と、一部購入した花で、用意したペットボトルにお花を生けるという、簡単な作業でした。お花の材料も、お金をかけることなく最小限で活動していました。
今回の活動の責任者が、半夏生(はんげしょう)の葉を取り出しました。
集まった利用者さんに対して、
「この植物は、何でしょう。わかる方、いらしゃいますか?」
と、利用者さん一人一人に、話しかけました。
すると、Aさんが、急に
「それは、半夏生というんじゃ。農家では、半夏生までに田植えを済ませて、そのあと梅雨になるから、農作業で疲れた体を休めるんじゃ。」
と、急にペラペラしゃべり始めました。私は思わず😲、
「すごいですねえ、Aさん。園芸に関する知識、どうして、そんなに、ご存知なんですか?」
「俺は、元植木屋だからね。こんなこと当り前のことだよ。」
※半夏生については、皆さん日記で随分取り上げていたので、ここでは省略します。
なんと、あの気難しい表情から一変して、わからないことがあったら、何でも聞いてくれの、ニコニコした表情😄になっていました。
私は、このチャンスを逃してはいけないと思い、今日の材料について、質問しまくりました。
すると、今日アレンジする植物について、一つ一つ、詳しく説明してくださいました。さらに、
「俺さあ、華道の心得が、あるんだよね😉。」
と仰って、当日、用意された材料で、あっという間に、ペットボトルに活けました。当日のメンバーの中で、一番最初に作品を仕上げ、それも、高低差がちゃんと生かされたしゃれたアレンジになっていたのです。
デイサービスには、足腰が弱って、もう植木屋の仕事が出来なくなって、ご家族の都合もあって、仕方なく、いらしたのでしょう。
だから、いつも、気難しい顔をして、みんなに怖がられていたのです。
でも、植木屋の知識を、誰かに披露したい、でも、デイサービスなんかに連れてこられて、という思いがおありだったのでしょう。
それが、今回の活動で、開放されたようです。
亡くなった義父も、デイサービスに行ってもらうよう提案しても、
「あんな、幼稚園みたいなところは好かん😠。」
と言ってなかなか行ってくれなかったのを思い出しました。
利用者さん、一人一人にあった、レクレーションを見つけてあげられればいいのですが、介護は人手不足ですから、そんなわがままを言えないことは、よくわかっています。
今はコロナ禍で、デイサービスでは、園芸活動はしないでしょう。
でも、気難しい元植木屋のAさんが、園芸の話を始めた途端、急に生き生きした表情になったあの顔は、私は、忘れることができません🙄。
半夏生が植わっているのを見て、あの気難しいおじいさんを思い出しました。
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