秋から初冬に花を咲かせる植物のなかから、特に人気の植物をランキング形式で紹介します。(*栽培難易度は、マークの数がふえるほど難易度が上がります。難易度や開花期は、栽培環境、種類によっても異なります。)
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開花期:11月下旬~12月上旬
皇帝ダリアは、その草花とは思えない圧倒的な雄大さから根強い人気を誇る植物です。日が短くならないと花芽ができないので、開花期が遅く11月下旬から咲き出します。
よく成長すると5~6mにも達し、雄大な姿を楽しむには庭植えが向きますが、8号以上の鉢に小苗を植えつければ、小さくても花を咲かせることはできます。通常のダリアとは種が違うものの、植物学上のダリアの仲間に分類されています。
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開花期:主に6月~9月
カルーナには1000以上の園芸品種があるといわれ、花色や開花期の違い、木姿などのバラエティだけでなく、葉色も豊富で、特に冬期は赤や黄色に美しく色づくものが多くあります。コニファーのような形状なので、寄せ植えの材料としても使いやすく、寒冷地ではグラウンドカバーとしても利用できます。
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開花期:11月~2月
金のなる木は、和名はフチベニベンケイといいますが、もっぱら金のなる木、またはカゲツ(花月)の名前で流通しています。
小さな株によく花をつける花の咲きやすい系統と、大株にならないと咲きにくい系統があり、葉は緑一色のものから、白やピンク、紅色の斑入り品種、葉が巻いたり細くなったりする品種があります。
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開花期:10月下旬~5月中旬
パンジー、ビオラは寒さに強く、冬も温かな色の花を咲かせます。丈夫で、お手入れも簡単。秋から春にかけて、花壇でも寄せ植えでも重宝するガーデニングには欠かせない植物です。近年では、フリル咲きや八重咲など豪華な花形の品種が注目され、これまでになかった色合いや、模様の品種も登場しています。
10月頃になると店頭にポット苗が並ぶようになりますが、気温の高い時期から育てると徒長したり、蒸れたりするため、10月下旬から11月になってから購入して植えつけるのがよいでしょう。
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開花期:種によりさまざま
オキザリスは、四季咲きタイプ、夏期は休眠して秋から冬に開花するタイプ、冬期に休眠して春から夏に咲くタイプに分けられます。開花期や生育環境、性質も多様で変化に富んでいます。栽培の難易度も、種によって違いますが、中には初心者でも無理なく扱えるものも多くあります。
夜や雨の日は、花は閉じていて、日中の日ざしを受けると大きく開きます。満開のとき、株を覆うように咲く様子は非常に見ごたえがあり、人目を引きます。
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開花期:7月~11月
ケイトウは炎のような鮮やかな花色で秋の花壇を彩り、古くから親しまれているなじみのある花です。ニワトリのトサカに似ていることから「鶏頭」と呼ばれ、花房の先端が平たく帯状や扇状に大きく広がり、これがよく目立つのが大きな特徴です。園芸品種が多く、大きく5つのタイプにグループ分けされます。
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開花期:5月~11月
ガウラは、強健で耐暑性もあり、初夏から晩秋まで次々と花を咲かせながら株が大きく成長していきます。穂状に咲く小花が風に揺れる様子は、白い蝶が群れて飛んでいるようで、やさしい風情が感じられます。花壇の背景、コンテナの寄せ植えから、広い場所での景観植物としての利用まで、幅広い用途があり、フラワーアレンジメントでは空間を埋めるフィラーフラワーとしても使いやすい花です。
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開花期:5月~11月
チョコレートコスモスはチョコレートを思わせる香りをもつ、シックな花色の多年草です。風にそよぐ姿は、どんなシーンにも調和します。高温多湿に弱くやや育てにくい原種のチョコレートコスモスのほか、キバナコスモスなどと交雑させた、育てやすい交配種が出回っています。交配種は、開花期の長い、春から秋まで咲くグループと、秋に一斉に咲く秋咲きグループに分けることができます。
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開花期:4月~8月(四季咲きの園芸品種もある)
ナデシコは古くから観賞用に栽培され、多くの園芸品種も育成されている人気の花です。花壇やコンテナ、鉢植えだけでなく、高性種は切り花に利用され、幅広い用途があります。
園芸品種には、四季咲き性のものが多く、常緑性で耐寒性も強いので、品種や場所によってはほぼ周年にわたって観賞できるのも魅力的。やさしい草姿に可憐な花を咲かせ、香りも楽しめる種類もあります。
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開花期:8月中旬~11月
シュウメイギクは、夏の終わりごろから花茎が伸び出し、先端にまず1輪、そしてその両わきに1輪ずつ、さらにそのわきというように順に花を咲かせます。秋の風情を感じさせる優雅な花で、切り花をはじめ、花壇や鉢植えに広く利用されています。
耐寒性が強く耐暑性もあり、全国で栽培できますが、どちらかというと夏は冷涼な地域のほうが成長が活発で、株もよくふえます。
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開花期:4月中旬~10月(種類による)
初夏のガーデンを彩るクレマチス。一般的な四季咲きのほかに、
夏~秋咲き、
冬咲きや
春咲きなどがあり、組み合わせることで一年中クレマチスを楽しむことも可能です。
クレマチスは、花の大きさや花色、花形のバリエーションも豊富で、バラにも負けない華やかさがあります。
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開花期:11月~4月
プリムラ・ポリアンサ、プリムラ・ジュリアンは、ヨーロッパ原産のプリムラを交配して生まれた種類です。どちらも多年草ですが、暑さに弱いため、一年草として扱われることも珍しくありません。6月から7月にタネをまいて元気な小苗で夏越しさせ、秋から春に花を楽しみます。開花中に大きめの鉢に植え替えて夏までに充実させた株は、日陰で夏越しさせることもできます。
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アブチロンは下垂気味に長期間咲く花が魅力の熱帯花木です。近年鉢物向きのコンパクトでよく開花する品種がふえて、ますます人気が高まっています。関東地方南部では戸外でも冬越しすることがよくあるので、北風の当たらない条件のよい場所では庭木として楽しむことができます。
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開花期:9月~11月
ダイモンジソウとその仲間は、今では秋を飾る花の一つとしてなくてはならないものとなりました。日本列島の各地に自生する山野草で、素朴な野生種と、次々に生み出される園芸品種に、それぞれの味わいがあります。日本に自生するダイモンジソウの多くは白花で、すっと伸びる花弁の清楚なたたずまいが魅力です。
育て方に少し癖がありますが、工夫して育てれば毎年楽しむことができます。名前の由来は、野生種の花の形が「大」の字に似ることからきていますが、育種が進んだ現在では、八重咲きや花弁に切れ込みが入る華やかなものが主体になっています。
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開花期:6月~11月
秋の到来を告げるコスモス。日本の気候にもよく合い、観光地などでもよく群植されています。和名アキザクラというように、本来は秋から咲く短日植物の代表でしたが、最近は6月から咲く早咲き種が多く出回るようになりました。
花は、ピンクや白に加えて濃赤、黄やオレンジ色、複色が登場し、年々カラフルになっています。性質はいたって丈夫で、日当たりと風通しがよい場所であれば、あまり土質を選ばずに育ちます。
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開花期:9月~11月
ポットマムとは鉢植え(ポット)のキクを指します。キクは自然開花期によって夏菊、夏秋菊、秋菊、寒菊に分けられ、ポットマムは秋菊です。
キクは日が短くなると花芽をつける短日植物なので、人工的に電灯で照らして日の長さを長くしたり、幕で覆って日の長さを短くしたりして、一年中開花株が生産されています。
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開花期:9月下旬~10月中旬
リンドウは秋の山野草の代表的なものです。暖かい日ざしのなかで、青紫色の筒状の花を数輪開きます。花後にはさや状の果実がつき、秋も深まるころには葉が枯れて休眠に入ります。園芸的改良が盛んで多くの品種が見られ、鉢花や切り花などでも流通しています。
本州、四国、九州に分布し、人里に近い野山から山地の明るい林床や草原に見られます。
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開花期:9月下旬~10月中旬
キンモクセイの香りが漂うと秋の深まりを感じさせます。「千里先まで届く」ともいわれるほどの強い香りが、キンモクセイの最大の魅力です。9月下旬から10月中旬に、強い芳香のある橙黄色の小さな花を枝に密生させて咲きます。特に夜間は、近くにはなくても香りが感じられるほどに強く香ります。
キンモクセイは、花が白色のギンモクセイの変種とされ、日本では、ふつう雄株のみが植栽されているといわれています。
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開花期:9月下旬~12月上旬、2月下旬~6月上旬
スイートアリッサムは、白色の小花が集まって咲き、ほんのりと甘い香りがあります。枝が横へ広がり、カーペット状になるので、花壇の前列や縁取りに植えるとよいでしょう。また、パンジーやガーデンシクラメンと寄せ植えにすると、白色がそれらを引き立て、美しいものです。花束のカスミソウのような存在といえます。園芸品種には赤や紫、ピンク、オレンジ色などの花色もあります。
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開花期:5月~10月
ランタナは、開花期間が長く丈夫なので、鉢物としてよく流通するほか、花壇などにも利用されます。寒さにも比較的耐えるので、関東地方南部では戸外でもよく冬越しします。生育形態によって系統を分けると、低木状になるもの、鉢向きのコンパクトなブッシュ状の樹形になるもの、ほふく性のものなどがあります。
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