冬に咲く花
人気の花、1位~20位
冬から早春に花を咲かせる植物のなかから、特に人気の植物をランキング形式で紹介します。(*栽培難易度は、マークの数がふえるほど難易度が上がります。難易度や開花期は、栽培環境、種類によっても異なります。)
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花の少ない1月から3月ごろに咲き始めるクリスマスローズは、冬から早春の庭に欠かすことのできない存在です。耐寒性もあり、丈夫で育てやすく、人気の草花です。花の観賞期間も、2~3か月程度と比較的長いのが特徴で、花の色や模様、花形、咲き方にもさまざまな形があり、目を楽しませてくれます。
特に近年の交配種の育成は目をみはるほどで、多種多様なクリスマスローズが誕生しています。
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難易度:
開花期:10月~3月
シクラメンといえば、冬の鉢花の代表的な存在。冬から晩春のころまでおよそ半年もの間、次から次へと花を咲かせるシクラメンは、丈夫で育てやすく、「鉢花の女王」にふさわしい植物です。身近で楽しめる鉢花の人気ナンバーワンといってもよいほど。冬になくてはならない存在です。
また、園芸種のシクラメンだけではなく、花も葉も小さいけれど、その可憐なたたずまいが愛らしい原種シクラメンも、多くの園芸家の注目を集めるようになりました。
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開花期:10月~5月ごろ(種類による)
クレマチスは、系統や品種によって開花期がさまざまで、冬枯れのガーデンをシックに演出してくれる、冬咲きのグループもあります。白やアイボリーホワイトの下向きに咲くユニークな花は、派手さはないものの、十分に冬を楽しませてくれます。
常緑性と落葉性に大別され、常緑性はアンスンエンシスが代表的です。落葉性にはシルホサ系があります。そのほか、いくつかの冬咲きの原種があり、冬のガーデンで活躍します。
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開花期:11月~3月
シャコバサボテンは、クリスマスカクタスともデンマークカクタスともよばれ、秋から冬の室内を華やかに彩るカラフルな鉢花です。
シャコバサボテン、およびシャコバサボテンの形質を色濃く残した交雑種は、11月から12月に開花します。カニバサボテン、およびカニバサボテンの形質を色濃く残した交雑種は1月から3月に開花する遅咲きです。
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開花期:11月~4月
プリムラ・ポリアンサ、プリムラ・ジュリアンは、ヨーロッパ原産のプリムラを交配して生まれた種類です。どちらも多年草ですが、暑さに弱いため、一年草として扱われることも珍しくありません。6月から7月にタネをまいて元気な小苗で夏越しさせ、秋から春に花を楽しみます。開花中に大きめの鉢に植え替えて夏までに充実させた株は、日陰で夏越しさせることもできます。
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開花期:1月中旬~5月、9月中旬~11月中旬
オステオスペルマムは、春の訪れを告げるように、かわいらしい花を咲かせます。その花色の豊富さは、どの色を選ぼうかと迷ってしまうほど。見ている人をワクワクさせるような、鮮やかな花色や、淡くやさしい花色もあります。ほかの植物と組み合わせても自由自在。そんな使いやすさも大きな魅力です。
3月上旬頃から、さまざまな花色のポット苗が園芸店やホームセンターの店頭をにぎわせ始めます。
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日本で栽培されているエリカは、庭植えなどでよく見かけるポピュラーなジャノメエリカをはじめ、鉢物として40種、50品種くらいが流通しています。開花期は、種類によりそれぞれ異なり、冬咲き種、春咲き種、夏~秋咲き種、不定期咲き種に大別されます。
エリカは繊細な枝に小さな花がびっしりと咲くため、株全体を見るとにぎやかな印象を受けますが、一つ一つの花も可憐で個性豊かです。
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開花期:10月下旬~5月中旬
パンジー、ビオラは寒さに強く、冬も温かな色の花を咲かせます。丈夫で、お手入れも簡単。秋から春にかけて、花壇でも寄せ植えでも重宝するガーデニングには欠かせない植物です。近年では、フリル咲きや八重咲など豪華な花形の品種が注目され、これまでになかった色合いや模様の品種も登場しています。
10月頃になると店頭にポット苗が並ぶようになりますが、気温の高い時期から育てると徒長したり、蒸れたりするため、10月下旬から11月になってから購入して植えつけるのがよいでしょう。
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開花期:12月~5月
ノースポールは花径3cmほど、中心が黄色の白い小ギクで、花期が長く育てやすい人気の一年草です。
比較的寒さに強く、関東地方以西の平地では秋にタネをまけば、防寒しなくても冬越しでき、冬から初夏まで花を楽しむことができます。株はボール状に育って、最盛期には株一面に花を咲かせます。
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開花期:1月~3月
古くから日本で親しまれてきたウメ。一説には世界に1000種以上あるともいわれるウメの品種は、花ウメと
実ウメに大別されます。艶やかな花姿で選ぶ花ウメ、花も果実も楽しめる実ウメ。実ウメは花色が白~ピンクにかぎられるものの、花も十分見ごたえがあり、収穫も楽しめるお得なウメです。花も実も楽しみたいのであれば、実ウメがおすすめです。
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難易度:
開花期:12月~4月
シンビジウムは洋ランのなかでも寒さに強く、栽培が容易なために根強い人気を誇っています。暮れから正月にかけてのギフトとしても大の人気。近年は小型のテーブルシンビジウムや、花茎が下垂するカスケードタイプなども人気です。
定期的に植え替えを行い、明るい日ざしに当てるようにすれば、よく育ち花を咲かせます。
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難易度:
観賞期:11月~3月
ハボタンは、夏にタネをまいて育て、寒くなるとともに色づく葉を冬から春にかけて観賞する植物です。寒さが深まると色づき、花の少ない冬の庭を彩ってくれる強い味方です。丈夫で育てやすいので、ビギナーにもおすすめ。「葉牡丹」と書くように、大輪のボタンのような姿で、華やかさも持ち合わせています。
白、淡い黄色、ピンク、ローズ色、黒と、色にかたよりはあるものの、色数の多さが魅力。なんといっても手間いらずで、晩秋から春まで長く楽しめるお得感が人気の秘密です。
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難易度:
観賞期:11月~3月
チェッカーベリーは寒さに強く、冬の間、赤い実が観賞できます。冬の実ものとしては、
センリョウ、
マンリョウ、
ヤブコウジなどが多く利用されますが、チェッカーベリーは、草丈が低くこんもりと密に茂り、実も大きいので寄せ植えの材料として使いやすく、また、日陰のグラウンドカバーにもなります。
鉢やコンテナでは、ビオラやアリッサム、ハボタンなどとの組み合わせ、さらにはシルバーリーフなどのさまざまな葉ものと組み合わせて、クリスマスや正月用の飾りに利用されます。
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難易度:
開花期:2月~5月
アネモネは、鉢植えや切り花で楽しまれ、冬から春にかけて開花株が流通するほか、秋には球根も販売されます。
赤、白、ピンク、紫とその濃淡を中心とした、鮮やかな花色が魅力です。定番の一重咲きのほか、八重咲きや丁字咲きなどの品種もあります。
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開花期:11月中旬~4月
スイセンは、系統によって開花時期が異なり、早いものでは11月中・下旬から、ラッパズイセンなどは3月から4月に開花します。目の覚めるような元気な花で、早春の庭をパッと明るく彩ってくれます。黄色のラッパズイセンのイメージが強いと思いますが、じつは多種多様な花色や花形をもつ植物です。
寒さに強く、丈夫で栽培が簡単なところもスイセンの魅力。開花期の異なる種類を組みあわせれば、より長い期間開花を楽しむことができます。
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開花期:2月~5月(ノビル系)
デンドロビウムには、野生種、交配種が数えきれないほどあり性質も多種多様ですが、一般的にデンドロビウムと呼ぶときには、ノビル系のデンドロビウムを指します。ほかに育てやすいものとして
キンギアナム系(株立ちになり、比較的乾燥、低温に強い)や
フォーモサム系(白花が多く夏に開花)があります。
ノビル系の花色は赤紫からピンク系、白がほとんどでしたが、最近では黄色い花をもつ交配種もできてきました。
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観賞期:11月中旬~1月
センリョウ(千両)は、枝先に群がる果実が11月には赤く熟し、明るい緑葉とのコントラストが見事です。果実が黄色に熟すキミノセンリョウもあります。めでたい名前なので
マンリョウ(万両)とともに正月を祝う縁起木とされ、暮れになると生け花材料としても盛んに出回ります。
鉢植えでも販売されますが、野生では樹高が1mほどになります。
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寒々とした冬の室内を鮮やかな花色で華やかにしてくれるので、なんとなく「冬の鉢花」と思われがちですが、じつは真夏を除き、ほぼ一年中出回っています、寒さに弱いので、栽培初心者は春に購入することをおすすめします。
バラのような華やかさをもつ品種や、重厚感あふれる品種もあり、ギフトなどにも利用されています。
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難易度:
開花期:11月~5月
マーガレットは、純白の花を次から次へと咲かせてくれる、ピュアで清楚なイメージの多年草です。さらに近年、驚くほど豊かな花色・花形が登場しています。
関東地方以西では霜に当てなければ戸外でも冬越しが可能で、冬から春まで長期間花を楽しむことができます。基本的に香りはありませんが、ラベンダーに似た香りをもつ交配種もあります。
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スノードロップは可憐な草姿に白い下向きの花を1輪咲かせ、春を告げる花として人気があります。2月から3月に開花し、6月ごろに茎葉が枯れて休眠します。日本で一般にスノードロップの名前で親しまれている種は、英名「ジャイアント・スノードロップ」と呼ばれるガランサス・エルウェシーです。
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