1.柿盆栽づくりは、『老爺柿』で簡単に!
【『山柿や豆柿の小盆栽』むつかしかったのだ。!】
雌雄異株が受粉時少し手間が要る。
だが、樹勢が強く剛健で簡単に殖やせられる。
秋に、小鉢で楽しませてくれる実盆栽になった。
根上がりや苔玉、小盆栽がいろいろできるようになった。
2.人工交配で、【オスの花にヘタはない!】
ローヤ柿の雄樹も雌樹も10年以上経ち、同一場所で育成。
開花時期を考えて、春に並べて育てる。
20170428 写真参照。
花は雄樹がよくわかり、両者ともに、雌樹は葉に隠れ下向きに咲いている。
雄樹の花を割り、中の雄蕊を取り出す。
新大阪の街では、人口授粉は必須です。花粉媒介は人です。
3.雌樹の花には、大きなヘタが付いている。
この雄樹の雄蕊を、長いヘタのある雌花に花粉を付ける。
でも、よく観ると、雄の雄蕊に花粉が見えないのである。
しかたなく、新鮮な新しい雄樹花の雄蕊にも、花粉は見えないのである。でも、同じく交配を2度行った。
この観察は大切で、次回から「花粉」確認が必要です。
4.20170429 人工交配完了!
【人工交配完】
雄花の花粉が見れないのは、少し不安である。
交配は5ヶ所行った。雌樹の鉢の下に向いて咲く雌花に葉を避けての受粉が少し面倒だった。
2017年 雌雄同種の樹がネット上に写真で見ました。
1本で実が成るが、虫媒なので誰かが交配しないと結実はしないのだ。でも、この老爺柿も自身で進化して、子孫を残そうとするスゴイ生殖進化を持っているのか、驚きでもある。
5.雌雄の各樹の殖やし方は?。
【ロウヤガキはひこばえから殖やす】
老爺柿は、雌雄異株だから、育成が必要です。
植え替え時(6月)に、ひこばえが出ている。
これを株分けします。
根を傷つけないように、赤玉土で小鉢に植え替えれば、子株の雌樹が殖える。
購入時に、育てる時は「子株(脇芽)は切りなさい。」と説明書に書いてあるが、この脇芽を育てるのが一番簡単。
【これを、使って殖やす(種蒔・挿木より)のがラク。】
6.挿木からも殖やせる。
【挿木でも殖やせるよ。】
写真は6月に挿し木した苗を定植したものです。
たくさんの雌樹が、簡単に殖やせます。
梅雨時の植え替え時に行ってみてください。
この他、取木や根伏せでも簡単に殖やせます。
でも、雄樹は購入しないとダメです。
雄樹も同様にして殖やすことができます。
小鉢や苔玉盆栽で結実させるのも簡単ですよ。
7.20170821 確実に着果した。
【人工交配で着果させる。】
20170821 やはり、街では柿は人口授粉で2個着果確認。
昆虫などに期待せず授粉はこれが一番だ。「アケビの人工交配」から覚えたことだが、都市部の環境は悪くなっている。
8.新品種への挑戦!
【私のひとり言】
「歳はとりたくないね! でも、無理かナ!」
マメ柿や山柿をつくるのも、ロウヤ柿との交配を?
いろんな柿の雄花の花粉をこの老爺柿に授粉させることは。
ビンにそれらの花粉を冷蔵庫に保存して。
プロ作出家が、もう既に実施済みだ。
時間とヒマがあれば、素人も出来るよナ。
「実践してみようよ!」
新品種〔紅真珠〕〔宝徳〕[高徳〕「大和」出来てる。
9.20171108 ロウヤガキ雄樹の定植
20171108 ロウヤガキの雄樹が2年目の挿木苗がおおきくなったので植替え定植です。
いい盆栽樹はいつもながら、雌雄異株である。
挿木で大きくなった2年生、定植しても小さく作る。
10.挿木苗の定植
【老爺柿の挿木苗の定植】
主根も黒い根です。カキの根も枝も案外硬いです。
雄樹であるが、根を洗い根と枝を整え小さく植え替えました。
【鉢底石+根回りには挿し木用土 用土は鹿沼土と赤玉土】で定植しました。
11.20171201 実成後の整枝
12月1日に剪定はしないね。私は整樹をする。
この柿も、上の枝は強く成長が著しかった。
上枝を切る。
幹の下枝は切る。
込み合った枝は、幹の中心に日が差し込むように切る。
根元の盛り上がりは、植え替え時にきれいにする予定。
ひこばえは、根を付けて株分けする。
「豆柿や山柿の盆栽に比べて、なんといい素材か。」
柿盆栽が、ここ4,5年で簡単になった。
12.【ロウヤガキ実の皮には斑点がある。】
【20171203熟した老爺柿には斑点がある。】
老爺柿の表面の斑点は病気でないでしょう。
「中の実を齧るが渋かった。」
13.20171203 上の大きい種が老爺柿
20171203 写真の上の大きな種、1㎝ぐらい。播種する。
下の種は『四川常盤柿』の小さな種。 中から大きな種が2個出てきた。
『四川常盤柿』と『老爺柿』の違いは、実の大きさか?
では、『常盤柿』との違いは?【常緑葉】だけ?
また、難問が出て来た。
【老爺柿と四川常盤柿】との違いだ。ツカレマシタ!
次のそだレポは【四川常盤柿】です?
14.20180624 根の強さ迫力!
「白い輪の中、鉢底から新枝出る。
強い根!ろうや柿」
これだから、根挿しで簡単に殖やすことができます。
そして、ひこばえも盆樹の苗に育てると大変ラクですよ。
15.【ナメクジ】は、植物の芽を食べる害虫だ!
20180702 『ロウヤガキ』の発芽を狙うナメクジ。
発見時は、果皮に頭を付けていた。勿論、3割木酸液でオ・ダ・仏である。
この写真からも判ることは、根が出てから新葉が出る。これを食い千切るのがこのナメ公です。成敗!セイバイ!
どんな植物も、発芽時は【ナメ公】に注意を要するのだ。
16.種からの苗 左は常盤柿 右は老爺柿
20180830 播種でも簡単に大きくなります。
ただ、雌雄は咲いた花で判断します。
開花まで、約3年かかります。
17.『楊貴妃』の 熟れはじめ 10月7日
「壒は藍より出でて藍より青し」の言葉が出てくるほどに、この『楊貴妃』という品種は、赤が美しい。
当たり前だが、自然の柿の赤【紅、朱】色は何よりも優る。
ならば、柿右衛門さんの柿の色は人工の赤です。磁器に塗られた酸化鉄の赤色絵具である。その酸化鉄の絵具の色も、粉塵にされて水瓶に入れられ何十年も、その水を毎日取り換えて絵具を作る。この絵具で赤を作るから自然だね。
18.どの品種より赤い『楊貴妃』
写真の様に赤い!
「この柿の色の変化をもう少し、観察を続けたい!」
原点は、絵具の赤も柿の赤も、自然から生まれたものだ。
19.10月28日 『楊貴妃』の柿の色
どの柿も、赤く熟してきました。
20.ミニ盆栽
2023/04/29
老爺柿ミニ盆栽(根ぶせ3,4年かかる。)と実生苗(7,8年かかる。)
※追記 【不思議な出来事?】2023年04月29日
昨年、今年と人工授粉せずに、写真のこの樹は、雌花を開き人工授粉しなくても結実するのです。
今年は、4,5輪の雌花に実が自然に留まっているのです。
でも前年、冬前に種蒔き用として【種】を探しましたが種はありませんでした。今年の幼果は、種ができるかどうか興味深々ですね。
※あとひとつ、
【雄樹の雄花】がいつの間にか【雌花】になること? これは盆栽仲間の写真で拝見しました。
雌雄異種の盆樹で雄樹に雌花が咲くのは、雌雄同種となる【進化】を表すことなのでしょうか。これも、興味深々ですね。
来年か今年、この樹の枝を接木して「クローン苗」を作ってみたい。1本で開花結実すれば進化と思いたいのですが・・・?
21.10月28日 この赤い実は、最高!
『楊貴妃』 10月28日 この赤い実は、最高!
だんだん、葉が枯れてなくなり、この実が黒くなり、干し柿になるまで記録する予定です。
22.交配と種について考察。写真は老爺柿
確かに、「ジベレリン処理」で落下せずに結実した。
中には、種が出来る。これは、ビックリグミ同様だと思う。
虫媒により自然交配したものは、種が出来る。が、街で、一株で交配される雌雄同種の場合は、種はできないと考えられるが。
1株に雌雄同種の花が咲く老爺柿の樹は、まだ、確認できていない。でも、『アオツズラフジ』の様に、雌雄異株と言われていても、雌株だけで種は出来るのだ。
「植物っておもしろい!」
23.『楊貴妃』並に赤い『平成丸』です。
『平成丸』黒い『黒鵬丸』もできたそうでこの技術スゴイです。
ここ、7,8年間で交配種が、もう多く作出されている。
24.多数の結実もスゴイ『平成丸』!
『平成丸』楊貴妃に負けない赤さです。
鈴生りの老爺柿、更に交雑種を作ると、どんなハイブリッド種ができるのだろうか。
種を蒔き、私どもも、遊びたくなりました。
25.黒点の付いた原種が懐かしくなるね。
『平成丸』結構、赤いです。
そして、この実は、常盤柿の実の形である。
26.赤黒くなる実は2月13日です。
『楊貴妃』も『平成丸』も熟しきってこんな色になる。
ヒヨドリか、モズか分からないが鳥たちに唾まれて無惨に落果していた。鳥も、街で餌の無い2月は生き抜くため必死なのであろう。
でも、盆栽とは言えない樹だが、充分に柿の実色の変化は、季節感やその風情を表現してくれました。
27.新しい樹を迎える。
2月13日 老爺柿左は『楊貴妃』と右は『平成丸』の果実です。
また、種を蒔き植替えをしながら育てます。
雌雄は不明だが、庭で簡単に大きく育ててやりたい。
でも、街中では無理なので、鉢でこの樹の個性にあった樹形でこの実色の変化を楽しみたい。
盆栽って小さくて大きく育てるのは、ホント!むつかしいですね。
究極は、手のひらの上で、この小さな鉢中で、柿の色変化が楽しめれば、私どもの至福の時になります。
28.太幹の取木に挑戦!
写真は、直幹の太い幹をこの白い線の箇所の環状剥離をする。
剥離部分の高さは、太さに応じて剥ぐことにしています。
発根の予定を考えたビニールポットを半切りにする。
その後、ホッチキス止めでポットを作る。
剥離部分に水苔を巻き、周りは新鮮な赤玉土で詰める。
蒸散を防ぐために、軽くビニール袋で写真のように被う。
余談だが、老爺柿の【播種苗】は、なぜか雄樹が多いのだ。
29.老爺柿に『楊貴妃』を元接ぎにする。
挿木よりそのひこばえで老爺柿はいくらでも確実に殖やせる。
播種苗の雄樹でも、台木にしてこの『楊貴妃』を根元に接木をするのです。
これも、播種苗の雄樹やひこばえ苗を廃棄するより、お気に入りの『楊貴妃』を接いで生かせるではないかな。
接木ってこんな場合も役立つのですね。
30.好きな樹形のひとつ
写真は、第44回みやこめっせの雅風展での椿の作品です。
こんな樹形でたくさん実が成る『楊貴妃』ですが。
1個だけ実をとまらせた楊貴妃盆栽を絵にしたいです。
「最後まで、見て頂きありがとうございます。」
種を蒔いて「柿盆栽」を育てることは何という野望だったか。
でも、続けているが愚かだ。(開花結実に10年以上かかる)
それに比べこの老爺柿盆栽は、簡単育成でき、地植えだと生け花素材にできる。そして、なによりも、簡単に
【秋の風情が楽しめるのだ。】