1.☘️’17 9/27 購入直後撮影す。
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塊根物の多くはイモ部分が地中に埋まってる。
つまり塊根表皮は常に湿ってる。
いくら人間様がイモを鑑賞するためとは云え空中に晒すのはどうかと思う。
人気の亀甲竜も然り。ヤマノイモ科だから当たり前ぇだが。
人の皮膚だって、異常に乾燥した状態じゃガサガサに荒れるでしょ。
それとおんなじ。
その荒れた表皮を美しいと云う人もいる。
もちろん、審美眼は人それぞれ、押し付けるつもりはねぇよ。
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2.🤷🏻♂️ 美しいという程でもねぇな
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それだったらタマネギの球根の方が光沢があって素晴らしい色彩。
サツマイモだって、アイボリー・パープルに輝くイモ表面。
ジャガイモだって滑らかで素晴らしい表面。
まぁ、枯淡の味わいとも言えない事もない。
渋好みのおいらとしちゃぁ魅力的なのは認める。
でもね、純然たる「多肉植物」かと問われれば答えに窮する。
「べつにいいじゃん、好きなんだから」
そう、好きな物を栽培すりゃいい。
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3.💡✨ライト照射、まだ9月
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去年(2017)9月30日
ちょうど一年前、朝晩ずいぶん涼しくなった頃、ライト照射を始めた。
前のパキポディウム属はロスラーツム各種寄せ植え。
播種してから3ヶ月、かなり成長が早い。
液体肥料などやらなくてもどんどん育つ。
多肉に限っては「施肥は百害ありて一利なし」
後ろのアデニア属ラケモサは昼間は日光に当て夜はライト照射。
両者とも原産地は寒さがない。たぶん10℃を下回る事はない。
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4.その8日目に水槽へ収容、もちろん夜間だけ
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10月初旬はまだまだ日差しが強烈。
特にフレームなどは密閉状態じゃ簡単に収容植物は煮えちまう。
窓は全開放、上下とも開けないと通風が不十分で熱気が籠り想像以上に熱くなって腐らせてしまう事故が起こる。
これは何も塊根植物に限らない。
すべての多肉植物に起きる。
フレームに入れなきゃいいんだが、しかしそれじゃ秋〜春に生育に適した温度を得られない。
ベランダや庭で栽培できりゃ苦労はないが。
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5.年が明けて4月まで葉をつけたままだったが
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水槽に収容したラケモサとロスラーツム。
両者とも4月まで葉を着けたままだったのだが、ある夜庭に出してたラケモサを取り込む事が出来なくて朝まで放置。
二、三日後に落葉 🍂 痛恨のミス。
画像の7月30日に発芽を発見。
つまり丸3ヶ月間芋のまま。
24時間ライト照射した甲斐があって落葉を半年近く短縮。
通常なら11月にゃ落葉する種らしいが、放置ミスがなきゃ周年葉を着けてたに違いない。
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6.その芽 2018 7/30
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芽が赤いのはアントシアニンのせいか。
わずかな低温でもアントシアニン産生の引き金になる種なのか。
原産地はタンザニアというだけで標高も昼夜の気温差、年の最高最低気温もわからない。
日本のような冬の寒さは無いようだ。
所蔵の古い多肉植物専門書にも載ってるから昔から輸入されてるコーデックスプランツなのだろう。
専門店であまり見かけなかったのはマニアックな塊根なのか。
知らなかっただけか?
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7.なんとなくひと回り太った感じ
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もちろん葉をつけてる間は光合成を行ってる。
だが、葉を落とした状態じゃどうだろう?
「葉緑素がなきゃ光合成できるはずないじゃん」
これが常識だろうが、物事はそう単純ではない。
塊根物は休眠中でもデンプン産生をする種がある。
確かに光合成は光+水+二酸化炭素で行われる。
葉を落とした状態では葉緑素が無いじゃないかと言われそうだが、実は一見緑色じゃなくても表皮の下に葉緑素は存在する。
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8.塊根上部での光合成の可能性はあり得る。
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前記の葉緑素の件だが、「土に埋もれてるから光は吸収出来ないだろ」という疑問は当然起こる。
しかし、タマネギなどの球根を想像して欲しい。
球根全体が土中に埋もれてるとは限らない。上部1/3くらいが露出してる場合もあるだろう。
ましてや農作物じゃないから、雨や風で根元部分の土が脱落して根塊の一部が空中に出たままで成長することも大いにあり得る。
タマネギやトックリランで見受けられるところだ。
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9.☘️💦 葉がめくれ上がってる。
10.☘️ 弱々しい葉だが・・・
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アデニア属のコーデックスプランツ(塊根植物)はアフリカの大陸とマダガスカル島に分布してる。
このラケモサは大陸のタンザニア原産。
寒さに弱いのが大陸産アデニア属の特徴。
マダガスカル原産のアデニア属に比べてこのように耐寒性に劣るのは産地がより赤道に近いせいだろう。
ラケモサの自生地の様子は詳細なデータは持ち合わせぬが、草原地帯の灌木の根元あたりに生えてると想像してる。
標高は不明。
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11.🍠9月28日、葉がしっかり開いて来た。
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日記にも記したが、意地悪女性たちがイモ,イモと騒ぐ事への反感も有って、このラケモサへも扱いがぞんざいになったのは否めない。
でもけっして塊根類に罪がある筈も無く、八つ当たりを食らったこのラケモサはかわいそうな事をした、
よくよく眺めると愛らしい植物には違げぇねぇ。
性質も丈夫で放っといても時期が来ればちゃんと芽を出し蔓を伸ばし葉を茂らす。
人の憎しみや、争いなどとは関係なく。 9/28
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12.🍊端整な球形の塊根
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アデニア属の塊根植物はマダガスカル島に固有種がたくさんあるしアフリカ大陸にもある。本種は大陸に自生する。
どの種もそうだが、塊根の形状が凸凹してたり、円形であっても扁平だったりする。
だが、このラケモサは綺麗な球体 🌔
本来は土中に埋もれてるので表皮は剥がれ落ちガサガサ荒れてるが、魅力があるとすればこの球体。
冬場に日光浴させないと春になって気が付いたら腐ってたという羽目になる。
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13.⏰ アデニア属はトケイソウ科
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ラケモサは蔓(ツル)性の植物。
7月下旬に芽が出て8月にツルがグングン伸びた。
アサガオ仕立てにしても良かったが、場所をとるので茎を切り詰めた。
伸び放題にして葉をワサワサ付けた方が光合成が盛大に行われデンプン産生が増大して、結果的に塊根が太くなるだろうが、あわてることはない。
この種の塊根は、最大でも20cm止まり。じっくりと大きくしていくさ。
マダガスカル産は葉がハート型が多い。
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14.🍠パキポディウム寄せ植えと共に収容
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平成30年10月13日
庭の最低気温が15℃を下回る予報だから水槽へ収容した。
パキポディウムと違いすぐに落葉はしないとは思うが、敢えて冷やす必要はない。
ラケモサはアデニア属でも寒さに弱い種類。
自生地のタンザニアではこんな寒さはないから休眠するのかどうか定かではない。
もし、常緑樹だとすれば落葉するのはこの植物にとって異常な事。
もっとも、塊根を半分露出するのも異常な事だけど。
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15.☀️✨🍀 昼間は日光に当ててる
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光合成によるデンプン産生は当然。
日光浴は不可欠。
照度から云っても光線の多様性から云っても太陽光には敵わない。
トロピカルレッドじゃ赤外線が不足するし、紫外線もそう。
赤外線による塊根部の温度上昇は生育に必要だし、紫外線は徒長を防ぐ効果があるのは以前の日記にも記した通り。
夕方〜深夜までは蛍光灯2機照射、今秋〜来春まで保温も兼ねて水槽に収容の予定。
今回は深夜に消灯を予定してる。
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16.💡✨深夜までライティング ‘10/19
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天候不順で日照不足。
蛍光灯2機じゃ光量+熱量が足りない。
そこで白熱灯を追加。作業時に点けるアレ。
水槽は後部は透明ガラスのフタ。上からスポット照射。
内部は25〜28℃まで温度上昇。
葉の表面は葉裏からの蒸散気化熱の放出でこれより低いかも知れない。
深夜の就寝時にゃ消灯。
今の時期、明け方20℃前後まで下がるようだ。
両株とも落葉する事はないだろう。
日中、晴れた日は日光浴。
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17.🍁ついに葉が黄変、落葉間近。
‘18.12/5
去年は冬中24時間ライト点けっ放しで落葉しなかったが、今年は日付けの代わる頃に消灯してた。
水槽内は無加温だから明け方に20℃を切るようになり、ここ一週間は15〜16℃に低下。
やはり予想通り落葉した。
ところが同居のパキポディウムたちは落葉どころか新葉が後から後から出現、耐寒性に乏しいアデニア属との差が歴然。👉写真左
パキポは比較的標高の高い所に自生地があるから。
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18.🍂アデニア・ラケモサの落葉温度🌡
12/5
ついに落葉、休眠に入った。🍀💤
何か寂しい気もするが、お陰で貴重なデータが取れた。
◯昼間いくら日光浴をさせて30℃以上の高温を与えても、明け方15℃に近くなると葉が黄変・落葉する事が分かった。
具体的にゃ17℃を切ると落葉へのスイッチが入るようだ。
ラケモサはアデニア属の中でも寒さに弱い最右翼。
今回の実験栽培でそれが証明された。
これから徐々に用土を乾燥させていく。
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19.☀️🌵🎶晴れた日は日光浴
‘18,12/14撮影
こういう塊根物はたとえ葉が落ちても日光浴は必要。
「葉がないから光合成が出来ない。日光に当てても意味がない」
↑
はい、これダメぇ〜。
一面しか物事が見られない”自称・インテリ”がこういう考え方するんだ。
あのね、科学とは「分科学」の略。植物学は科学の一種。
“分科”だから細かく”分ける”。
しかし植物栽培はセクションごとに分けると成り立たない。
総合科学なの。
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20.🌱💧芽がやっと出て来た。
植え替え直前 ‘19.8/18撮影
前述の如く、去年芽が出たのは7月の下旬。
今年は10日前ほどに小っちゃな芽を発見。
3週間ほど遅れた。
やはり7月後半の梅雨寒(つゆざむ)のせいだ。
これだけじゃなく他のサボテン・多肉にも響いた。
花数が少なく、成長も遅れてる。
新芽は蔓(つる)性なので放って置くと際限なく伸びる。
管理し易いように芽摘みしなきゃなんない。
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21.🍠 塊根が下方へ伸びてる。
抜いて根を点検 ‘19.8/18
去年は、根の写真を撮ってなかったから比較出来ないが、たしかこんなに塊根が下へは伸びてなかった筈だ。
植え替えが半月遅れたようだ。
白い新根が出てる。
これは明らかに時期を逸した。
もっとも、新芽が出たからって必ずしも新根が出てるとは限らない。
芋の中で作られた芽の組織は、塊根に蓄えられた栄養と水分で出芽する。
根からの水分で出芽するのじゃない。
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22.植え替え完了。
‘19.8/18 植え替え完了
どうやらアデニアは、蔓(つる)の先を摘むと葉の数が少ないままになるようだ。
去年もそうだったし一昨年もそうだった。
収容の邪魔になるが、蔓を伸ばし放題にしてみるか。
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23.蔓(つる)が伸びて来た。
‘19.9/4撮影
植え替えから18日目。
蔓が1尺半(約45㌢)ほどに伸びた。
スペース的に「行灯(あんどん)仕立て」は無理っぽいので、簡易フレーム内の針金に蔓を絡み付かせてる。
(撮影のために剥がしちゃったが)
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24.✂️今年は剪定しなかった。
‘19.9/4撮影
トケイソウ科独特の葉の形。
去年は蔓を早い段階で切っちまった。
それで葉数が少ないまま冬を迎えた。
今年は蔓を伸び放題にしよう。
どのくらい伸びるか。
大株じゃ数メートルも伸びるようだ。
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25.🌿✨今年は順調に茎も伸び葉も繁った。
手前は「亀甲竜」’19.9/18撮影
奥がラケモサ。
「一年を通して日光の良く当たる所で管理」
「梅雨明けからは風雨に晒した方が調子良く育つ」
↑
こう勧める栽培家がいる反面、
「直射日光は塊根を弱らせるので枝先だけ日を当てるべき」
「通常は塊根を地中に潜らせておく方が安全」
・・・と、塊根を保護的に管理をするのを奨励する栽培家もいる。
おいらの勘じゃ後者だ。
保護が正しい。
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26.☘️☘️☘️✨葉もたくさん繁った。
フレーム天井に葉が。9/18
去年・一昨年と、蔓(つる)を短く切り詰め過ぎたかも。
今年は芽が出てから伸び放題にした。
茎も太く1㍍くらい伸びて葉を繁らせてる。
一般に、塊根物は葉を多く繁らせ過ぎると塊根自体が太らないと云われてる。
パキポディウム属などは塊根を肥大させるために一度繁った葉を刈るくらいだ。
盆栽でもケヤキなどは「葉刈り」をして、再び生えて来る葉を小型化する技術がある。
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購入のきっかけはこんなくだらねぇもの。
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https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_mo_diary_detail&target_c_diary_id=414408
塊根が好きな人は魅力的というが、このイモ部分は本来は地中にある。
その証拠に塊根部に葉緑素がない。
アデニア属でもグロボーサのように塊根が緑色の物もある。
常に地上に露出してるからだ。
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