1.観察場所をきめた。
2022.7.26
川岸の散歩道のコースです
多種多様な雑木に混じって 秋に沢山の実をつけます。
8箇所ほど選定しましたが 完全に離れていると思われる木は G E F で AからDは間隔も近いので 別々の木なのか ツルが伸びてきてるのか確信はありません。
距離数字はガードレールの支柱の数から測定したおおよその数字で単位はメートルです。
2.調査方法
2022.7.26
各々の木にはすでにつぼみや花があり 各々2m四方範囲にみえる開花状況をしらべます。
・ 雌花 雄花の確認
・ 花の数
・ 環境や特徴
・ その他気付いたこと
・ 記録しやすいようにナンバーや印をつける
・ 7月26日から8月15までの間 毎日
・ 時刻 午前6時前後
各木に雌花 雄花を確認出来たものから 順不同で記載します。
3.雄花
雄花には中が 真っ赤なイチゴのような球状のものがありに白い粉のような花粉がついています。
4.雌花
雌花です。
雌花は 花びらの中に実のもとになるようなうす緑色の球形のものがあり 白い雌しべのようなものがついています
5.Eに雄花確認
2022.7.26
Eの木に雄花を複数確認しました。
6.Eに雌花確認
同じ日に開花の状態は見られなかったが 直ぐ横にすでに受粉し実の状態の雌花を確認した。
ストーリー 2 の写真は後日8月3日 Eを撮影したもので 雌花 雄花が同じ枝に咲いている(E-12)のを確認したので Eは雌雄同株と確定できる。
7.D に 雌花 雄花確認
2022.8.3
D 並んで咲いているのを撮影できました。
手の届きにくい足場の悪い場所で ピンぼけですが一枚に収められました。
D も 雌雄同株と確定しました。
8.アオバハゴロモ が寄生?
観察していると 白いふわふわしたものが特にビナンカズラにべったりとくっつき
白い幼虫や白いチョウのような成虫がむらがっています。
調べると アオバハゴロモとよばれるらしく 幼虫のうちは蝋物質を分泌し宿主植物の茎などを粉まみれにするそうです。
成虫はピッと飛んで面白い動きをします。
このアオバハゴロモがなにかの役割をしているのでしょうか。
9.アオバハゴロモの白い粉
花の周りに白い粉がべったりです。
花の横に成虫が写っているのがよくみうけられます。
10.G に雌花雄花確認
G にも雌雄両花が咲きました。G は大きい木でたくさん咲きましたが一枚に並んだ写真がとれました。 雌雄同株と確定。
この写真の花の横にも アオバハゴロモが。丸印
11.花の横にアオバハゴロモが
写真を後で見ると花の横にアオバハゴロモがよく写っています。
12.花の横にアオバハゴロモが
これもそうです。
アオバハゴロモが好む物質をだして受粉を助けてもらっているのでしょうか。
13. F は雌花偏重傾向
F はかなり大きな木で 他の木よりも離れた場所にあります。2m×2mの観察範囲内で一輪のみ雄花が確認できましたが 他は雌花ばかりで雌雄同株と確定しますが雌花偏重の株です。
(他のサンプルは一つの枝に不規則ではありますが雌花 雄花が散らばって付きます。)
いつもそうなのか 今年が偶然雌花ばかりのなのか数年観察しないと解らないでしょう。 雄花が見られない中で 秋の実りの結果が気になります。
14.F の雄花
ストーリー13にも記しましたが この一輪のみ雄花が確認されました。
15.開花確認 観察ノート
7/26から8/15までの記録
A 雄花 2 雌花 9
B 2 1
C 5 8
D 1 12
E 48 22
F 2 33
G 14 13
H 10 8
16.全て 雌雄同株だった。
観察方法
各木には沢山つぼみを着けていたが 雄花 雌花の単性花が開いている数を正の字で記録。
結果観察した全て雌雄同株であることが解ったが その木によって雄花が多かったり 雌花が多かったり 偏重傾向の木があることが解かりました。
毎年のことなのか 今年の傾向なのか 複数年調べないと判明しない思います。
17.気付いたこと
雌雄並んで咲くのもあったが 枝によっては 雄花ばかり 雌花ばかりかたまって咲いているのがあり それを見て感じたことですが
花モモの源平モモは赤白咲き分けの花だが 赤い花からの種は赤い花を 白花からの種は白い花をつける割合が多いことを思いだし 雄花の枝 雌花の枝それぞれに挿し木で選別してゆけば 雄花 雌花が偏重して咲く木が出来るのではないかと思いつきました。
18.スケッチ
2022.8.17
写真に撮るのが難しいので 単性花がかたまって咲いている状況例をスケッチしました。
雌花は秋に実が着くので分かりますが 雄花は枯れて散ってしまうので テープを
巻いて印を付けておきました。
何本かは挿し木をテストするため特徴のある枝をカットしました。
19.雄花枝の挿し木
2022.8.17
ビナンカズラの挿し木は10月頃も良いらしいのですが 今 花がはっきりと判る時にダメもとで挿し木をしました。
雄花ばかり咲いている枝を 赤玉小粒 鹿沼土のミックスした土に挿しました。
10月にもチャレンジする予定です。
20.実の成長
2022.8.17
受粉した雌花は実が形を成して大きく膨らみ初めました。
当初の目標である雌雄異株か 同株かの観察はひとまず終了し 次この実が赤く熟れるころレポートすることにして それまでレポはお休みします。
ご覧いただきありがとうございました。
21.実の確認
2022.10.18
その後の状況を確認にいきました。
沢山の実がなっていました。楽しみです。
22.赤い実
赤く色づいているのもありました。
23.川岸の雑木林の清掃伐採されました。
2022.10.18
川岸の雑木林を行政が伐採工事中でした。
夏に観察したA.B.C.H.D あたりが伐採されていました。
残念ですがこれから見ることが出来なくなりました。
24.川岸の清掃工事
防災のため川の流れを良くします。必要な工事なので仕方ないです。
25.挿木組の今
2022.10.18
挿木は成功したようです。新芽が出ています。
26.種蒔き組の今
2022.10.18
種蒔きも成功 地にも蒔きましたがいっぱい出てきました。
さて これからどうしよう。
27.赤く色づきました。
2022.11.
G の木(カヅラ)の実です。たわわに実ってます。
絡まっているこの古い木も伐採されるかもしれません 近くまで 径50cmもある木がたおされていました。
28.F も雌雄同株でした。
夏に観察した時 F は雌花が2輪しか観察されず 何十という雄花ばかりで この株は雄花偏重の咲き方をする株かと思われましたが 今日行って見るとたくさんの赤い実がなっていました。
わたしの観察中は雌花がすくなかっただけのようでした。
雌雄同株のものは雄花が先に咲く傾向があると聞いたことがありますが その現象だったのでしょう。 もっと日をかけて観察すべきでした。
29.F の実
夏観察した時 F で唯一みつけた雌花でした。記しのラベルが残っていました。
たくさんの雄花の中で貴重な雌花を見つけて 雌雄同株なんだと決め手になった雌花でしたのでキレイに実っているのがうれしいです。
30.ビナンカズラは雌花同株でした。
雌雄異株とも説明されるビナンカズラですが 開花状況と結実状況を観察した結果 私の身近に存在するビナンカズラ(サネカズラ)雌雄同株でした。
この愛らしい形をしたビナンカズラ
赤く実ったところで ひとまず育れぽ 観察記録は終了します。
お付き合いいただきありがとうございました。
秋に赤い実を着けるビナンカズラは 自家栽培しても形の良い実を着けるのは難しいようです。栽培者さんによると雌雄異株と言われているが 雌株 雄株と別々の木(ツル)はほとんど見当たらず ツルに雄花雌花が咲く雌雄同株が普通で人工受粉などによって結実を見てるようです。言われているように 雌雄異株の木があればこの受粉作業も容易にできるのではないかとのことです。
自然界での開花時期に観察して 雌雄異株 同株の存在を確かめる事にしました。