園芸・ガーデニング作業の基本 ~初心者のための基礎知識~
切り戻す草花は、春から秋まで長く咲く種類や、草姿が乱れたものです。
時期は、植物の種類や株の状態によって異なりますが、夏の前、あるいは夏のあとが目安です。また、根詰まりを起こした株の植え替えをする時にも、地下部に合わせて地上部の茎葉を切り戻しするとよいでしょう。
インパチェンスを例に、夏越しのための切り戻しの手順を解説します。暑さが苦手な種類や、春に購入して育てている株は、夏までにすでに草姿が乱れ始め、株が老化しているので、夏に一気に弱りやすくなります。そこで、7月ごろに草丈の1/3~1/2ぐらいの位置で切り、風通しをよくして夏を乗り越えさせます。涼しくなり始める8月下旬ごろにもう一度、暑さで傷んだ部分があれば軽く切りそろえて形を整えると、秋からいっそう美しく開花します。
1.伸び放題の株。このままではむれて夏を越すのが難しい
2.わき芽を確認して節の上で切ると、のちにわき芽が伸びる
3.高さをそろえるように、草丈1/3~1/2ぐらいの位置で、株全体を切り戻す
4.切り戻し終了。株元の通風がよくなり、むれを防げる
[関連]インパチェンスの植物図鑑
比較的夏に強い種類や、晩春や初夏に購入して、まだ夏前に草姿が乱れていないときは、そのまま夏を越させることもできます。それでも夏を過ぎると、株はかなり体力を消耗して傷んでくるので、夏前に切らなかったときは、8月中・下旬に草丈の1/3~1/2ぐらいの位置で切り戻しましょう。
根詰まりを起こした株の植え替えをするときは、古い根と土を落として根鉢を小さくします。根を切ると、一時的に根の生育が弱ります。
バランスを保つため、植え替えを行ったときには、地下部にあわせて、地上部の茎葉も草丈の半分ぐらいまで切り戻しましょう。
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