園芸・ガーデニング作業の基本 ~初心者のための基礎知識~

株分けで植物を増やす方法

テーマ 株分け
講師
株分けや分球は、大きく育った植物を小さく分けて、植え直す作業です。植物をリフレッシュし、増やすこともできるので、一挙両得。意外と簡単にできるので、植え替えと同時に行ってみましょう。

株分けはなぜ必要? どんな時に行う?

株立ちになる草花や観葉植物は、大株になると、お互いの養分を取り合ったり、葉が茂りすぎて十分に光合成ができなくなったりして、生育や開花が衰えることがあります。3~4年に1回、いくつかに分けるなどして植え替えを行うと、老化した株の若返りを図ることができます。
また、株分けは株を増やすためにも行われます。挿し木ほど一度に多くの苗をつくることはできませんが、根をつけたまま増やせるので、その後の活着がよく、失敗が少ない繁殖方法でもあります。株分けは、植え替えの際に、株の状態を見て行うとよいでしょう。

株分けの方法(芽で分けるタイプ)

地際から何本も枝や葉を伸ばしている、叢生(そうせい)タイプの植物の分け方です。株のまわりに新しい芽ができるので、それらを分けて植え替えます。ガーベラを例に解説します。

株分けの方法(芽で分ける)1

1.鉢から株を抜く。まっすぐな根(直根)が伸びている

株分けの方法(芽で分ける)2

2.根をほぐしながら土を落とす。ガーベラに限らず、直根は切らないように注意する。土を落とし終えたら、枯れ葉や、簡単に落ちるひげ根も取り除く

株分けの方法(芽で分ける)3

3.株を2分割する。手で割れない場合は、株元に縦にハサミを入れて切る

株分けの方法(芽で分ける)4

4.2~3芽ずつに分ける。ガーベラの場合は、花を咲かせた芽は枯れるので、新しく出てきた芽を分けて育てる

株分けの方法(芽で分ける)5

5.株元の芽が土に埋まらない深さに、分けた株を植える

株分けの方法(芽で分ける)6

6.植えつけが終わったら、たっぷり水を与える

[関連]ガーベラの植物図鑑

株分けの方法(地下茎を分けるタイプ)

地下茎が伸びて増えるタイプの分け方です。ミント、キク、シュウメイギク、レシュノルティアなどがこのタイプです。

株分けの方法(地下茎を分ける)

鉢から株を抜き、土を落とす。地下茎の節々から新しい茎葉や根が出ているので、1~3節をつけて切り分ける。早く成長させたいときは節を多めにする。切り分けた株を鉢に植え付ける(写真はミント)。

株分けの方法(ランナーを分けるタイプ)

株からランナー(走枝)を出して増えるタイプの分け方です。オリヅルラン、イチゴ、ネフロレピスなどがこのタイプです。

株分けの方法(ランナー走枝を分ける)

ランナーにできている子株の根が3cmくらいに伸びたら、ランナーを切って子株を切り離す。切り離した子株を鉢に植え付ける(写真はオリヅルラン)。

株分け後の管理

置き場 根が少なく、水分の吸収が悪いので、植え付けたあとは、半日陰の場所で、用土が乾燥しすぎないように管理します。新芽が成長を始めてきたら、それぞれに適した場所に移動させましょう。
水やり 植え付けたら、十分に水やりをします。その後は、鉢土の表面が乾くのを待ってから、たっぷりと水を与えます。
肥料 新芽が動きはじめてから施します。

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