園芸・ガーデニング作業の基本 ~初心者のための基礎知識~
枝と枝は、交差して接していると、そこがくっついて1本の枝になる性質があります。これを人工的に行うのが接ぎ木です。接ぐ場所や接ぐ方法によって、「芽接ぎ」、「枝接ぎ」、「呼び接ぎ」、「根接ぎ」などがあります。ここでは、初心者でも行いやすい「芽接ぎ」の方法を紹介します。
芽接ぎは、葉のつけ根にある芽を親木から削り取り、台木に切り込みを入れて接ぐ方法です。大きく分けて「たて芽接ぎ」と「そぎ芽接ぎ」の2通りの方法がありますが、ここではそぎ芽接ぎの方法を、モクレンを例に紹介します。
1.まず、穂木をつくる。そぎ取る葉芽の部分の葉柄を残して、ハサミで葉身を切る
2.切り出しナイフを枝に当て、形成層の内側の木質部をわずかにつけて、芽をそぎ取る
3.切断した接ぎ芽。これを台木に接ぐ
4.台木の株元から10~15cmぐらいの位置に、切り出しナイフを当てる
5.木質部にかかる程度の深さに切り下げ、上部を1.5cmほど切り取る
6.穂木を切り込みにさし込んで、縁の部分をそろえて互いの形成層を合わせる
7.接ぎ木テープを巻いて、結束する。穂木の芽は外に出すこと
8.完成。1~3週間後に葉柄が落下したらOK。3月に矢印の位置で台木の幹を切断する
[関連]モクレンの植物図鑑
基本的には同じ属どうしなら可能ですが、種類により、同じ種でないと不可能なものもあります。接ぎ木も向く種類と向かない種類があります。
接ぎ木に向く植物 マツ類、トウヒ類、ツバキ類、サザンカ類、シャクナゲ類、モクレン類、マンサク類、ハナミズキ類、ウメ類、サクラ類、カエデ類、バラ類、トチノキ類、ボタン類、ライラック類、ロウバイ類、果樹類など
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