園芸・ガーデニング作業の基本 ~初心者のための基礎知識~

接ぎ木で植物を増やす方法(芽接ぎ)

テーマ 挿し木、接ぎ木、取り木
講師
接ぎ木とは、増やしたい樹木の枝を切り取って「穂木」とし、「台木」というほかの株に接いで増やす方法です。植物のなかには、挿し木では発根しにくい種類が多くあります。そういう種類を増やしたいときは、接ぎ木を行ってみましょう。

接ぎ木のいろいろな方法

枝と枝は、交差して接していると、そこがくっついて1本の枝になる性質があります。これを人工的に行うのが接ぎ木です。接ぐ場所や接ぐ方法によって、「芽接ぎ」、「枝接ぎ」、「呼び接ぎ」、「根接ぎ」などがあります。ここでは、初心者でも行いやすい「芽接ぎ」の方法を紹介します。

芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)の方法

芽接ぎは、葉のつけ根にある芽を親木から削り取り、台木に切り込みを入れて接ぐ方法です。大きく分けて「たて芽接ぎ」と「そぎ芽接ぎ」の2通りの方法がありますが、ここではそぎ芽接ぎの方法を、モクレンを例に紹介します。

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)1

1.まず、穂木をつくる。そぎ取る葉芽の部分の葉柄を残して、ハサミで葉身を切る

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)2

2.切り出しナイフを枝に当て、形成層の内側の木質部をわずかにつけて、芽をそぎ取る

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)3

3.切断した接ぎ芽。これを台木に接ぐ

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)4

4.台木の株元から10~15cmぐらいの位置に、切り出しナイフを当てる

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)5

5.木質部にかかる程度の深さに切り下げ、上部を1.5cmほど切り取る

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)6

6.穂木を切り込みにさし込んで、縁の部分をそろえて互いの形成層を合わせる

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)7

7.接ぎ木テープを巻いて、結束する。穂木の芽は外に出すこと

接ぎ木の方法 芽接ぎ(そぎ芽接ぎ)8

8.完成。1~3週間後に葉柄が落下したらOK。3月に矢印の位置で台木の幹を切断する

[関連]モクレンの植物図鑑

接ぎ木に向く植物

基本的には同じ属どうしなら可能ですが、種類により、同じ種でないと不可能なものもあります。接ぎ木も向く種類と向かない種類があります。

接ぎ木に向く植物 マツ類、トウヒ類、ツバキ類、サザンカ類、シャクナゲ類、モクレン類、マンサク類、ハナミズキ類、ウメ類、サクラ類、カエデ類、バラ類、トチノキ類、ボタン類、ライラック類、ロウバイ類、果樹類など


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