園芸・ガーデニング作業の基本 ~初心者のための基礎知識~

種の基礎知識(F1種とは? 種まきに向く用土は?)

テーマ 種まき
講師
種から植物を育てることは、なにものにも代えがたい園芸の楽しみの一つです。種からの栽培を始めるにあたって、ここでは種まきに関して知っておきたい基本的な知識を紹介します。
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種まきに向く用土、配合

一般に種まきには、ピートモスやバーミキュライト、小粒赤玉土などを使います。用土は、新しい清潔なものを使用します。植物が植えてあった古い土は、病気の原因となる細菌などが含まれているかもしれないので、使用しません。また、カビが生えることがあるので、肥料は入れません。
散根性の植物は、肥料を吸収する根毛が多いので、細かい用土を選ぶと根の張りがよくなります。直根性タイプの植物には、団粒構造の用土を選びます。

種まきに向く用土、配合

小粒赤玉土を主体としたタネまき用土の例(小粒の赤玉土4、バーミキュライト4、ピートモス2の割合で混合した配合土)

種が発芽する3つの条件

種の発芽には、「水」「酸素」「温度」の3条件がとても重要です。発芽するには、まず水分を吸収する必要があります。乾燥した種に水分と酸素が取り込まれると、種の内部のいろいろな部位に含まれた酵素が活動を開始します。そして細胞分裂が起こり、発根や発芽が始まります。これらの活動は、発芽適温に近いほど促進される傾向があります。発芽適温は植物の種類によって異なります

直まきか、容器にまくか(根の性質を知る)

種まきには、庭や畑に直接まく直まきと、ポリポットなどの容器や育苗資材にまいて苗をつくる移植栽培があります。根が直根性のものは直まきが適します。
植物の根には、「散根性」(細かい根をたくさん出すタイプ)と「直根性」(根が少なく、地中深くまっすぐに伸ばすタイプ)があります。種の袋の裏に、「移植を嫌う」と書かれていたら、直根性と考えてよいでしょう。

直根性と散根性

左はスイートピー(直根)、右はモモイロタンポポ(散根)

F1品種とはどういう意味?

種袋に書いてあるF1とは、形や性質が固定された両親の間にできた、雑種一代目のことです。遺伝的に強い性質が表れるため、どの個体も同じ形や性質になる均一性をもっているのが特徴です。
この特徴を利用して、一般的に、耐病性の強さや生育のよさを得るためにつくられたのが、F1品種です。ただしF1からとった種をまいても、同じ形や性質の株はできません。同じF1品種の植物を栽培するには、再び種を買うことになります。

種の保存

採取した種をすぐにまかないときは、封筒など通気性のよい紙袋に入れ、風通しのよい日陰で乾燥させます。乾燥後、ゴミを除去して、種だけを密閉できるビニール袋など(フィルムケースでもよい)に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。そのとき、種をまいた年月日、植物名などをしっかり明記しましょう。


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