新しい枝を育てる~連載「教えて松尾さん! はじめてのバラ」第4回(2022年7月号)
はじめてバラを育てる人に向けて、バラとのつき合い方、季節ごとのお手入れをやさしく解説するテキスト連載「教えて松尾さん! はじめてのバラ」。
「難しそう」「枯らしてしまいそう」と二の足を踏んでいる初心者さん、大丈夫です! 松尾さんと一緒に、バラのある暮らしを楽しみましょう。
7月号掲載、第4回の内容をご紹介!
第4回「新しい枝を育てる」
春の花が終わり、梅雨に入るとバラは新しい枝を伸ばして体を大きくしていきます。梅雨どきは枝の成長にも注目してバラを育ててあげましょう。新しい枝をバランスよく育てれば、秋や来年以降も美しい姿で、たくさん花を咲かせてくれますよ。
バラは今ある枝が一生残るわけではなく、新しく出てくる「シュート」によって、次々に枝が入れ代わる植物です。花が一段落した6〜7月は、シュートが出やすい季節です。
Q.株元や太い枝から新しい枝が出てきました!
A.今後の花数や木の姿を左右する大切な枝です
シュートは、ほかの枝よりも一回り大きく成長します。今後の花数や木の姿を左右する大切な枝ですが、放任するとほかの枝に行き渡るはずの栄養を独占してしまい、そのうえ、大きくなりすぎて根元から折れるといった、なんとも悲しい結果になることがあります。
そこで、シュートが出てきたら、あえて先端を摘んだり、支柱やトレリスなどの構造物で支えをするなど、バラの種類や楽しみ方に合わせた管理が必要です。具体的な管理の方法は134〜135ページで紹介します。
Q.春に買った開花株。まだシュートが出てきません...。
A.品種や環境によってすぐに出ない場合も。株が健康なら心配無用!
シュートは必ず出るものではなく、品種ごとの性質や環境などによって、出たり出なかったりします。春から秋に出やすいというのはありますが、今時点で出ていなくても心配無用です!
シュートが出にくい品種であれば、来年の春ごろまでは出ないことも十分ありえます。「そのうち出る」くらいにイメージしておきましょう。
また、シュートが出てきてくれるためには、「植え替え」と「病気の予防」が特に重要です。バラが健康に育つことができているかも意識してみてくださいね。
――松尾さんからの7月の一言
新しい枝に注目しましょう
この季節に限らず、バラは細い枝から太い枝まで、新しい枝が次々に出てきます。今月は、「シュート」と呼ばれる太くて元気な新しい枝にスポットライトを当てて解説します。
7月号では、新しい枝を育てる方法について、松尾さんがやさしく解説します。
★この号に掲載されています
松尾 祐樹(まつお・ゆうき)
京都・洛西の総合園芸店「まつおえんげい」の4代目。ポピュラーな草花からバラをはじめとした専門性の高い植物までさまざまな植物を熟知。バラの楽しみ方、育て方をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル(ガーデンちゃんねる)でも大人気。昨年登録者10万人を突破。
★テキスト連載「教えて松尾さん! はじめてのバラ」
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