暑い季節も元気に咲く 夏の花木~連載「木と暮らす12か月」第5回(2022年8月号)
風にそよぐ葉、空に向かって伸びる枝。四季折々に、多彩な姿を見せてくれる樹木。テキスト連載「木と暮らす12か月」では、「花が美しい」「葉が見どころ」など、毎月テーマに沿って「育てて楽しい樹木」を紹介します。お気に入りの木と、一緒に暮らしてみませんか?
第5回「暑い季節も元気に咲く 夏の花木」
8月号に掲載した樹木のなかから、1本をご紹介!
――夏に咲き続ける花は爽やかな色と香り
ニンジンボクの仲間
庭木としてはあまりなじみがなくても、育てやすく美しい木は多数あります。ここで紹介するのも、その一つです。
ニンジンボクの仲間には、セイヨウニンジンボク、タイワンニンジンボク、クサニンジンボクなどがあります。この名は、葉がチョウセンニンジンに似ていることに由来します。
近年、庭木として注目が高まりつつあるこれらの樹木は、いずれも花の少ない夏に長く咲き続けるのが特徴で、7~9月にかけて花が楽しめます。花色は薄青紫色や白で、穂状についた花が風に揺れる姿は、とても涼やか。花にも葉にも爽やかな香りがあります。生育旺盛で、乾燥や暑さにもよく耐える、育てやすい樹木です。
セイヨウニンジンボクは、南ヨーロッパ~西アジアが原産地。樹高は低めで2.5m程度ですが、枝が横に広がりやすいため、植えつけ場所には3mほどの広さが必要です。
タイワンニンジンボクの原産地は中国南部および台湾。樹高が5mほどとやや大きめです。変種のクサニンジンボクは、葉の縁にギザギザした切れ込みがあるのが特徴です。(解説・栗原隆治)
8月号では、ほかにもおすすめの樹木を紹介しています!
★この号に掲載されています
★テキスト連載「木と暮らす12か月」
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