フラワーカーペット ローズ ピンクがバラの殿堂入り!名花の歴史に名を刻む18番目のバラに
39の国と地域のバラ会が加盟する世界バラ会連合(The World Federation of Rose Societies)により、3年に一度開催される世界バラ会議。第19回目は2021年にオーストラリア・アデレードでの開催予定でしたが、コロナウイルス流行の影響で1年延期され、2022年10月27日〜11月3日に開催されました。(次回2025年の世界バラ会議は広島県福山市で開催予定)
大会ごとに選出される「殿堂入りのバラ」(ROSE HALL OF FAME)――今回18番目の殿堂入りとなったのが、ノアックローゼン社の「フラワーカーペット® ローズ ピンク(Flower Carpet Pink)」(作出:1988年/ウェルナー・ノアック氏)です。
ウェルナー・ノアック氏は病気に強く育てやすいバラの作出に取り組んだドイツの育種家。樹高60~80cmのアーチ型の樹形で、花径4cmほどのディープピンクの花を多数咲かせる「フラワーカーペット® ローズ ピンク」は氏の最高傑作の一つで、世界でも最も厳格といわれるADR認証を1990年に取得し、現在も維持しています。
ADR(Die Allgemeine Deutsche Rosenneuheitenprüfung)は、3年間にわたってドイツ各地で薬剤散布なしに露地栽培を行い、美観と合わせて耐病性や強健性などを評価するドイツのバラの品種認証システムです。評価基準が時代とともにアップデートされ、基準を満たさなくなったバラは認証を外されることもあるというもので、その認証は美しくかつ育てやすいバラのお墨付きといえます。
四季咲き性で春から秋まで次々と花が咲き、宿根草などと合わせてグランドカバーローズとして楽しんだり、垣根などに仕立てたりと、さまざまな楽しみ方ができる「フラワーカーペット® ローズ ピンク」。1976年に最初の殿堂入りを果たした「ピース」に始まる名花の歴史に、世界各国で長く愛されるバラの一つとしてその名を刻みました。
フラワーカーペット® ローズ ピンク(写真提供:株式会社ハクサン)
取材協力:株式会社ハクサン
第20回世界バラ会議福山大会2025 (wrc2025fukuyama.jp)