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庭に植えて楽しめるサクラいろいろ~連載「木と暮らす12か月」第13回(2023年4月号)

庭に植えて楽しめるサクラいろいろ~連載「木と暮らす12か月」第13回(2023年4月号)
写真は、サクラの園芸品種「福禄寿(ふくろくじゅ)」。縁起のよい名前なので記念樹にもおすすめ(撮影:牧 稔人)

風にそよぐ葉、空に向かって伸びる枝。四季折々に、多彩な姿を見せてくれる樹木。『趣味の園芸』テキスト連載「木と暮らす12か月」では、「花が美しい」「葉が見どころ」など、毎月テーマに沿って「育てて楽しい樹木」を紹介します。お気に入りの木と、一緒に暮らしてみませんか?

4月号の内容から、一部を抜粋して紹介!

 

サクラ 平安時代から続く「花見」文化の主役

 

日本人にとってサクラは特別な花です。ぱっと咲きすぐ散る姿、はらはら舞う花びらが、日本的な美意識に沿うのでしょう。 

サクラの歴史は古く、その名は『古事記』『日本書紀』に登場します。絶世の美女として知られる女神、木花之開耶姫(コノハナノサクヤヒメ)。「木花」はサクラを指し、桜のように美しい姫という意味をもち、「開耶」がサクラの名前の由来になった、という説もあります。 

奈良時代にはウメの観賞が中心だった花見が、サクラに移行したのは平安時代。「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし」と、在原業平も詠んでいます。当時は、サクラといえば′染井吉野′ではなく、山桜(山野に見られるさまざまな野生種)でした。大和国(奈良県)の吉野や常陸国(茨城県)の桜川などが花見の名所として人気を博しました。 

江戸時代になると園芸品種が数多く登場し、これまで貴族や武士など特権階級のものだった「桜の花見」は、庶民にも広まります。こうして、サクラは日本を代表する花となったのです。′染井吉野′が全国に広がり始めたのは江戸時代末期です。現在ではDNA 解析によって、オオシマザクラとエドヒガンの交雑品種であることが判明しています。気になるのは、′染井吉野′の寿命が、一般的に50~60年といわれていること。しかしこれは、増殖に適したマザクラ(アオバザクラ)という種類を台木にして、つぎ木でふやしてきたため。長寿で知られ、樹齢1000年超の木もあるエドヒガンにつぎ木をすれば、150年以上も生き続けることが可能になります。 

日本で見られる野生種のサクラは10~11種ですが、園芸品種は400以上。狭い庭におすすめの、育てやすいサクラも多数あります。あなたも「お家で花見」をかなえてみませんか?(解説・川原田邦彦)

 

桜の種類・品種~35種類の多彩なサクラを紹介! >

 

4月号では、庭植えにおすすめのサクラ8選を紹介しています。

 

★この号に掲載されています

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『趣味の園芸』2023年4月号

【創刊50周年記念号】いまこそ育ててほしい植物50種を一挙紹介! 稲垣吾郎さんの「グリーンサム」新シリーズや、「らんまん」で注目の牧野富太郎関連企画、楽しい新連載もスタート。豪華な愛読者プレゼント&とじ込み付録「栽培計画シート」も!

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★テキスト連載「木と暮らす12か月」

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これまでの内容を見る >

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