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みはらしの丘のネモフィラを、2倍、3倍楽しむコツを聞いてみた!〈知られざる歴史やおすすめ撮影スポット〉【趣味の園芸4月号こぼれ話・前編】

みはらしの丘のネモフィラを、2倍、3倍楽しむコツを聞いてみた!〈知られざる歴史やおすすめ撮影スポット〉【趣味の園芸4月号こぼれ話・前編】
(右写真提供:国営ひたち海浜公園)

『趣味の園芸』2023年4月号「見に行こう! 小花のカーペット ネモフィラ」で紹介した、国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)、みはらしの丘のネモフィラの景色。こぼれ話前編では誌面で紹介しきれなかった、みはらしの丘の歴史やおすすめ撮影スポットについて、ひたち公園管理センターで広報を担当する渡邊万里映さんに伺いました。

*掲載写真は2022年撮影。ネモフィラの見ごろは例年4月上・中旬からです。

 

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国営ひたち海浜公園 みはらしの丘のネモフィラ(撮影:田中雅也)

 

知られざる、みはらしの丘の歴史

 

編集部(以下、編):毎年春になるとテレビのニュースなどで、国営ひたち海浜公園の「みはらしの丘」のネモフィラを目にするので、一度来てみたいと思っていました。想像以上に広くて、園内で他のいろいろな花も楽しめましたが、やはりいくつもの丘が連なり、一面ネモフィラのブルーに覆われている「みはらしの丘」の景色に感動しました。

そもそも、ネモフィラで覆われたみはらしの丘ができたきっかけは何だったのですか?

 

ひたち海浜公園企画運営課 広報係 渡邊さん(以下、渡):いまでこそ花に覆われた美しい丘ですが、そもそもみはらしの丘は、米軍の水戸射爆撃場として利用されていました。その跡地を「平和の象徴としたい」という地元の思い、「この丘と空とをつなげよう」という公園スタッフの思いから、現在の空と海の青とネモフィラの青が溶け合う唯一無二の風景を創り出しました。

 

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どこまでも続くブルーの小花の海に、1本だけ大きなアカマツが映える定番の景色。(撮影:田中雅也)

 

編:え、このきれいな公園にそんな歴史があったなんて・・・。

 

渡:かつてはこの場所に日本軍水戸東飛行場がありましたし、終戦後は米軍により射爆撃場として使われていたのです。誤爆や騒音に苦しめられた地元住民らが中心となって、十数年にわたる返還運動の後、昭和48年(1973年)に米軍から日本に返還されました。その後1979年から事業着工、91年に公園の一部が開園しました。

ネモフィラが咲くみはらしの丘は、米軍の水戸射爆撃場のメインの的があった場所に、人工的に整備された丘です。公共工事の建設発生土などを使って約25年をかけて造成され、使用した残土は大型トラック20万台分にもなります。その後2002年からネモフィラの植栽を始めました。

 

編:そんな歴史の上にできた景色だと思うと、より、ネモフィラの美しさが胸に迫りそうです。

 

今年は期間限定の早朝開園も

 

編:ところで、周囲には「ネモフィラを見に行きたいけれど、すごく渋滞するって聞くのでためらう」という声も聞かれます。なんとか、渋滞を避けてくる方法はありませんか?

渡:ひたち海浜公園のHPで、混雑予想カレンダーを出しています。

【参考】混雑予想カレンダー2023春 - 国営ひたち海浜公園 (hitachikaihin.jp)

 

日にちによって混雑具合を3パターンで表示していますが、見ごろの季節の週末はどうしても混んでしまうので、比較的空いている平日のご来園がおすすめです。

今年は4/29・30・5/3~5の期間で開園時間が7時に早まりますので、普段見ることができない早朝のネモフィラをご覧いただけます。早朝はネモフィラが朝露をまとって花びらを開き始める時間。目覚めたばかりのネモフィラの神秘的な表情に注目です。

また、夕方は西日を背景に光と影が織りなすマジックアワー。ネモフィラのドラマチックな表情をお楽しみください。

【参考】ネモフィラベストショットガイド - 国営ひたち海浜公園 (hitachikaihin.jp)

 

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夕方の日ざしの中ではネモフィラはこんな表情に。(写真提供:国営ひたち海浜公園)

 

おすすめの撮影スポットは?

 

編:時間帯によっていろいろなネモフィラの表情が見られそうで、楽しみです!

おすすめの撮影ポイントはありますか?

 

渡:青い丘がそのまま空に繋がっていくような、当公園といえばコレ、の王道の風景は、みはらし広場手前がおすすめです。また、丘に登るつづら状の園路を利用して、足もとを隠すように撮影すると、花畑に立っているような写真を撮影できます。

第3頂上を少し下った園路の角からは、ネモフィラと鐘、海を一枚に収めて撮影できますよ!

 

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ネモフィラと鐘、海までをも一枚に。こんな写真が撮りたい!(写真提供:国営ひたち海浜公園)

 

編:いい写真を撮ってお友達にも自慢したいです!

 

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ひたち海浜公園の春の花々(撮影:田中雅也)

 

後編では、おすすめお土産情報や、ネモフィラ育てのポイントについてお伝えします!

 

▼後編はこちら

 

【参考】2023年のネモフィラ開花予想 - 国営ひたち海浜公園 (hitachikaihin.jp)

国営ひたち海浜公園 所在地/茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4

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渡邊 万里映(わたなべ まりえ)

国営ひたち海浜公園の公園管理センターで、企画運営課広報係を担当。係内で分担しながら、取材対応やSNS発信、季刊誌の「そよかぜ通信」の制作等を行っている。

写真提供:国営ひたち海浜公園

 

『趣味の園芸』2023年4月号(3/20発売)

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4月号では、ネモフィラを上手に育てるコツや、きれいに敷き詰めるポイントを紹介しています。

 

●ウェブ限定! 趣味の園芸テキストこぼれ話

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『趣味の園芸』編集部によるテキストこぼれ話。最新号の特集や記事に関連して、誌面で紹介しきれなかった情報をお届けします。【毎月2回公開予定】

 

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