公園のスミレの種を播く｜園芸日記bytoraji2023｜みんなの趣味の園芸

写真1

写真2

写真3

仕事場の近所に小さい児童公園があり、週に何度かはそこのベンチで弁当を食べたりするのだが、この公園、ベンチの周りには（多分）ヒメスミレ、中央部の樹の下には（多分）アリアケスミレ、囲いのフェンスの傍には（多分）（前に何もつかない）スミレ、と少なくとも3種のスミレが拠点を構えている。通るたびにそれとなく観察していたら、最近、そのスミレたちが開花を終えて膨らんだ閉鎖花を次々と上げ始めた。
……で、「とりあえず拾う」「とりあえず播く」の癖が出て、公園のスミレの種を播いて育てるという新規プロジェクトを開始した。昨日は（多分）ヒメスミレの上を向いていた閉鎖花を採ってきて（写真1）、不織布の「お茶パック」に入れておいたところ、数時間で裂開して種がこぼれていた（写真2）。数えてみると35粒。これをポットに播いて、ごく薄く覆土して水をやり、実験鉢第一号はセット終了。
今日またその公園を通ると、今度はちょうど裂開したばかりで種の入った（多分）アリアケスミレの閉鎖花（写真3左）と、上を向いている（多分）（何もつかない）スミレの閉鎖花（写真3右）が見つかったので採取。これもお茶パックに入れて弾けさせ、明日にでも播いてみるつもり。

しかし、スミレの種の発芽条件というのはどうもよくわからなくて、今回の実験で本当にちょっと探求してみたい気はある。というのも、去年購入して数度にわたって播いてみた白花ナンザンスミレの種がいまだに一つも発芽しないのだ。冬の低温に当たらないと発芽しないというような情報は見ていたので、秋に播いて屋外で湿らせながら十分寒気にも当てたつもりだが、発芽しない。最近いくつか追い播きもしてみたが、動きなし。

どうやらスミレの種は完熟後かなり早い段階で休眠に入ってしまい、いったん休眠に入るとなかなか目覚めないらしい。ネットで検索していたら、とある中学生研究家によるこんなレポートがあった。

「スミレの繁殖戦略」
https://www.shizecon.net/award/detail.html?id=649

"完熟の種子が休眠に入るのは、乾燥のせいなのか。7月25日に採取した完熟種子を1か月、風通しのよい常温の場所で保管した後、植木鉢に蒔いてみた。比較対象として、完熟直後に採取した種子も同じように蒔いてみる。この実験を3回行った。すると、完熟直後の種は半分以上が発芽したが、1か月置いた種は発芽しなかった。完熟直後はまだ休眠に入っていないことになる。
　種子は乾燥することで休眠するなら、どのくらいで休眠に入るのか。同じ閉鎖花から飛び散った完熟種子を10日間、毎日3個ずつ植木鉢に蒔いてみた。すると、1日目に蒔いたものが1週間後に発芽し、3日目に蒔いたものが9日後に発芽した。残りは全く発芽しなかった。"

この記述を信じるなら、スミレの完熟種子が高い発芽率を保つのは飛び散ってから数日程度、一か月もおくとほぼ全部休眠してしまうということになる。
逆に、これもこの記述を信じるなら、休眠前なら「半分以上」が発芽するらしい。ちょうど完熟直後の種が手に入ったので、本当にそうなるのかどうか、これから実際に播いて確かめてみる。

※スミレの種類の同定には自信がないので、全部（多分）をつけています。まあアリアケスミレとスミレは「多分」合ってると思うけど、ヒメスミレは違うかもしれない。全体に小型で、葉が楕円ではなく三角っぽくて、花数が多め……というとヒメスミレでいいのかな？


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みんなのコメント（2）

メギツネ 2024/05/08

こんにちは

スミレの種は完熟よりも少し未熟な種の方が（上を向く前の状態）発芽しやすいと書かれていることもあり　去年　未熟な種を蒔いてみました。
が、未熟過ぎたのか種は発芽せずにボツになりました。

やはりスミレの種は採取後　すぐに蒔く方が発芽率は良いようですね。

中学生の研究　すごいですね。
根気がないので　こう言うことは私はできません。