yukizenさんの園芸日記

【枝変わり?】紅白咲き分けクレマチスの謎を探る!《その2》

2024/06/03
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紅白の梅や椿など、同じ株に紅白や絞りなど色変わりの花が咲くことを、咲き分けというそうです。

わが家で育ったクレマチス・絢爛の舞は、紅白咲き分けの花が咲き、
その謎を探っています。(大人の自由研究\😊/)


*****
花の咲き分けのメカニズムはさまざまで、6通りの例をあげてみると、
1 .遺伝子本体の欠損などの突然変異
2.異なる遺伝背景をもつ細胞が混ざったキメラ状態
3.トランスポゾン(移動する遺伝子)による変異
4 .RNA干渉による変異
5. 細胞内の働き(エピジェネティクス)が遺伝子を制御
6 .光や気温、ウイルスなど環境ストレスによる変化

などが挙げられます。(詳しくは写真3、1〜6は重複することがあります)

有名な例で、一部の変化朝顔では、
トランスポゾン(移動する遺伝子)が色素関連の遺伝子の配列に入り込んで阻害したり、そこからまた移動して、花に色模様が入ることが分かっています。

咲き分けが全部トランスポゾンだと簡単なのですが、
花桃の咲き分けではトランスポゾンは見つかっておらず、
ペチュニアの覆輪などでは、小さなRNAが色素関連の遺伝子を制御して花色を変化させます。
1〜6の要因が組み合わさるなど、植物ごと品種ごとにそのメカニズムはさまざまです。


*****
今回の咲き分けクレマチスがどのケースかは不明ですが、
初年度の開花時点(写真1)では、普通の花と赤い花の2通りが主だったので、
当初1.の単純な枝変わりかなーと考えていました。

ですが2〜3年目に紅白混合の花が出現したので(写真2)、
可能性として考えているのは、

1️⃣段階め、枝変わりの突然変異で赤い花が咲く変異が生じた
2️⃣段階め、枝変わりの細胞と元々の細胞が混ざったキメラ化が起こり紅白混合の花も咲くようになった


ーーと複数の過程が生じたのならおもしろいなーと今は考えています。
もちろんどちらもトランスポゾンの活性化で起こった可能性もあります。


*****
江戸時代の園芸ブーム・変化朝顔の例では、育種交配によって、
トランスポゾンの活動が活発な系統が保存されました。
トランスポゾンの活動が活発だと変異が起こりやすいので、
多くのユニークな朝顔が生まれる一要因になりました。

今回の咲き分けクレマチスでも、
原因がトランスポゾンで、
変異の活性化が起こりやすい系統だとおもしろいのですが…。

ちなみに今回のクレマチスの白い花は環境要因(光の当たり具合)なので、
1.だけでなく、6.の要因も加わっていることがわかります。


*****
とりあえず挿し木した子株が咲き分けるか、単一の花が咲くかで、
要因が絞り込めるので、来春の進展が楽しみです♪

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みんなのコメント(2)

こんにちは。絢爛の舞は、咲き分けなるものが💦できるのですか?すごい‼️興味津々‼️
一気に、お迎えしたいクレマチスになりました✨
美しい咲き方で。
そんな変化に出会えるかもしれないなんて。
育ててみたい✨

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ぴょこぴょこさん、おはようございます♪
コメントありがとうございます😊
まだまだ謎が多い品種です。絶対咲き分けるかはわからないですが環境で色変わりする品種です。
アンドロメダと花炎のハーフのようなお花です🌸
どんな花が咲くか育てて楽しい品種なのでご興味があればぜひぜひ♪
いつも素晴らしいお庭に癒されてます〜☺️

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