toraji2023さんの園芸日記
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toraji2023さん  京都府
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無農薬・減農薬栽培の秘訣

2024/06/13
無農薬・減農薬栽培の秘訣 拡大 写真1

と題して、身も蓋もないことを言います。

1. 病気や害虫に強い植物(品種)を育てる
2. 病気や害虫が出にくい場所で育てる
3. 多少の病気や害虫は気にしない(作物を売る場合は、多少汚くても気にしない客に売る)

身も蓋もないのですが、農薬を使わず、または大幅に減らして農業や園芸をする場合、栽培者個人の技術や努力ではなく、このへんが成否を決するのではないかと。

私は以前、ひょんないきさつから、小さな畑でほぼ無農薬で野菜を作り少数の顧客に売るという極小規模兼業農家のようなことをやっていたのですが、ほぼ無農薬でもそれなりに野菜は作れました。それは全くの素人から始めた私に特別な技術があったからでも何でもなく、まず現在普及している野菜がたいてい、ある程度の耐病性や害虫耐性を備えている(秘訣1)からだったと思います。

また、畑が山間地ではなく、市街地付近にあったということも好条件でした。野菜を食い荒らすのは菌や虫だけでなく、獣というさらに厄介な連中がいるわけですが、その畑は獣害対策が基本的に不要でした。シカ、イノシシはまず来ない場所だったからです。時々、モグラに畝を荒らされるとか、カラスやヒヨドリやムクドリの襲撃を受けることはありましたが、電気柵を周りに張り巡らせて獣から守らなければならないという状況ではありませんでした。ある時、山間地の農家の方が来られて、しみじみと「街の畑はのどかでええですなあ」と言われていたのが印象に残っています。
また、私の畑は減農薬でしたが、周りは普通に農薬を使っていて、これも好条件だったと思います。(と言うと問題発言になりかねないのですが。)三方をよその畑に囲まれているうち、南隣はブロッコリーなどを農薬定期散布できっちり作るタイプの農家さんでした。西隣は冬の菜の花単作で、使わない間はひたすら除草剤を撒いて草が生えないようにしていてくれました。北隣は耕作放棄気味で雑草が茂ったり、収穫し残した大根や蕪が巨大化して花を咲かせたりとやや問題があったのですが、ともかく、周囲から流入する草や虫はある程度抑えられている場所でした。というか、どちらかというと私の畑の方が雑草害虫をまき散らす方だったと思います。それでも特に文句を言わず見逃してくれていたお隣さんたちは寛容でした。無農薬・減農薬栽培の秘訣2「病気や害虫の出にくい場所」で畑をやれたということです。

それでも、露地で薬も使わずに育てていれば、虫食い一つ、シミ一つないというような状態にはなかなかなりません。そこで秘訣3「気にしない」が重要になってきます。薬を使わないなら、傷一つないツルツル、ピカピカは諦める。ツルツル、ピカピカを求めるなら、然るべき薬を適切に使う。お客にもこのことは理解してもらう。
結局、このへんのトレードオフとバランスになるのではないかと思います。これはもはや唯一の正解があるような問題ではなく、それぞれがどのあたりで妥協するかという好みや価値観の問題になります。

私自身は農薬に忌避感はあまりなく、減農薬の畑をやっていたのもその畑がもともとそういう畑だったからで、私が意図して始めたわけではありませんでした。私が作った野菜を買ってくれる人たちは多かれ少なかれ農薬忌避意識を持っている人が多かったですが。また、そこからのつながりでいろいろとクセの強い有機農業関係の人や主張を見聞きした結果、私自身は逆に、それ以前よりも有機無農薬志向の側への忌避感を強めてしまったきらいはあります。
とはいえ、農薬は使わずにすむなら使わない方がよく、使うならなるべく少ない量で効果的に、というところに異論はありません。大切なのは、「惰性で漫然と過剰に使う」とか、信仰化して「何がなんでも使わない」とか、そういう極端に陥らないバランスだと思っています。

私の現在のベランダ園芸では、薬はいくつか持っていますがあまり使っていません。特に散布系は準備や片付けが面倒なので。市街地の2階のベランダという環境は秘訣2の「病気や害虫が出にくい場所」の条件を満たしていて、羽のある虫はともかく、這う虫はほとんど出ません。あとは、薬漬けでないと枯れそうな植物にはなるべく手を出さない(秘訣1)、少々の虫食いや病気には目をつぶる(秘訣3)で省農薬園芸をやっています。そのぶん、育てている植物がお店で売っている時のようにピカピカでないのは仕方がないと割り切っています。

写真は本文とは特に関係ないですが、去年処分品50円で買ってきて、種が採れた上に冬越しもしてしまい、今は元気に開花結実中の観賞用トウガラシ。ただし、現在うちのアブラムシに一番人気があるのもこの鉢です。この前までたかっていたカワラナデシコには全くいなくなり、今はここにアブラムシもクロオオアリも総結集しています。
でもまあ、枯れるほどではないし、気が向いた時にテデトールでこすり落としながら、省農薬かつ省力栽培を心がけています。

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みんなのコメント(1)

「ほぼ無農薬」と「ほぼ」がつくのは、ネキリムシ対策で植え付けた苗の周りにオルトランをぱらぱら撒くのはやっていたから。これは一度やるだけで被害が大幅に減ったし、やらないと植えたばかりの苗が大量にちょん切られて悲惨なことになったりするので、ほぼ唯一の農薬として使っていた。他には基本的に不使用。なので、畑を五年以上やっていろいろな野菜の作り方を一通り学べた割には、農薬の知識は全くつかなかった。最近あらためて勉強の必要を感じているところ。

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