マルバモウセンゴケ研究会さんの園芸日記

お湯チャレンジャー3号

2024/08/15
お湯チャレンジャー3号 拡大 写真1 お湯チャレンジャー3号 拡大 写真2 お湯チャレンジャー3号 拡大 写真3

8月1日の日記に記したように、酷暑の中、コタヌキモ(Utricularia intermedia)は炎天下に置かれたベランダの水鉢に耐えられずに葉が溶けかけたので、室内に避難しました。

さて、次なる挑戦は、イヌタヌキモ(Utricularia australis f. tenuicaulis → 追記参照:ウトリクラリア・テヌイカウリス Utricularia tenuicaulis に変更すべく勉強中、イヌタヌキモが登場する次回の日記から注目! )です(写真1−3)。

今日のベランダの最高気温は40度でした。。無事に大きくなるのかな?

*イヌタヌキモの学名は文献1を参考にしました。

文献1
亀山慶晃・大原雅. (2007) 浮遊植物タヌキモ類の繁殖様式と集団維持 (< 特集 2> クローナル植物の適応戦略), 日本生態学会誌, 57(2), 245-250

追記:Leon. Bechtoldさんにコメントを頂き、イヌタヌキモの学名は、ウトリクラリア・テヌイカウリス Utricularia tenuicaulis にしようと考えており、その詳細を勉強中です。

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みんなのコメント(5)

こんにちは、はじめまして。

昔はウトリクラリアを沢山育てていましたが、最近は、住環境が変わり、7種ていどしか育てられていません。そんな中で、マルバモウセンゴケ研究会さんの日記は楽しみにしております。

学名は学説なので、学者によって見解の相違が有るのは当然なのですが、私は、ハーバード大学、英国王立Kewガーデン・サイエンス、ミズリー植物園で提示されているものを指標としています。そこには、


ウトリクラリア・アウストラリス・品種・テヌイカウリス
Utricularia australis R.Br. forma tenuicaulis (Miki) Komiya et C.Shibata, 1980
First published in Bull. Nippon Dental Univ. 9: 208 (1980)
This name is a Synonym of  “Utricularia tenuicaulis”
Confirmation Date: 08/15, 2024.
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ウトリクラリア・テヌイカウリス
Utricularia tenuicaulis Miki, 1935
First published in Bot. Mag. (Tokyo) 49: 847 (1935)
This species is Accepted.
Confirmation Date: 08/15, 2024.
-------------------------------------

ウトリクラリア・アウストラリス
Utricularia australis R.Br., 1810
First published in Prodr. Fl. Nov. Holland.: 430 (1810)
This species is accepted.
Confirmation Date: 08/15, 2024.
-------------------------------------

と、欧米では分類されているものです。何が正しいのかは学者さんに任せるとして、少なくとも、ハーバードの見解を指標にしている私としては、以上のようなものが良いのかなと思いました。どうですかね。

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こんにちは Leon. Bechtoldさん

コメントをありがとうございます。

イヌタヌキモの学名に関わる重要且つ分かりやすい記述に感謝します。

ウトリクラリア・テヌイカウリスでも良し、ウトリクラリア・アウストラリスでも良し、品種扱いはどっちつかず、一つの文献を鵜呑みにしてしましい、チコちゃんに叱られそうです。

情報のアップデートがされていない自分に恥じております。この点では、美味しんぼの京極さんに叱られそうです。

世界の見解の対立は、双方の説得力ある理由により、テヌイカウリスとアウストラリスで二極化されており、もはや アウストラリスの一品種扱いは、Leon. Bechtoldさんを含めウトリキュラリアを探求する方には存在しないようですね。

私も、事の詳細を調べてみます。貴重なご意見、本当にありがとうございます。

返信する

Leon. Bechtoldさん

多くの種類のウトリキュラリアを育ててきたのですか!

ウトリキュラリアに関する面白い物語を持っていそうですね!

生き物は何でもそうですが、育てていると、本で紹介されていない現象に出逢いますね。

最近は、一つの鉢のネルンビフォリアの葉に白い茎状の茂みが出現してきて驚きました。その鉢に生えている別の種も葉に捕虫葉が生えているので、その鉢特有の現象か? ただ単に湿気の影響なら、他の鉢も湿気が多いものがあるので、一概にそうとは言えないのです。 そのうち、日記で取り上げます。

返信する

マルバモウセンゴケ研究会さん、こんにちは。

人気のある植物は、どの国でも学名論争になりますね。特に、食虫植物と多肉植物、ラン類に多い傾向にあります。

アメリカでは、微に入り細に渡り、個体名以上に学名を付けたがる人が多いです。逆に、最近の学術研究者の間では、forma レベルの物は個体差の振れ幅に取り入れてしまう傾向にあり、なかなか、変種とか認められなくなってきていますね。

時とともに変わっていくでしょうネ。サスマタモウセンゴケ、ヨツマタモウセンゴケ、ヤツマタモウセンゴケなんかは、愛好家の間ではビシッと分けていますが、研究者の間ではいまだにくすぶっています。

育ててみて思うのは、ヨツマタモウセンゴケだけバカデカイ点がどうも倍数体名のではないかと思う所です。

Utricularia nelumbifolia Gardner, 1843 など、昔は大変高価な物でしたが、最近はドイツで組織培養で増やされているので結構買い易くなりましたね。実生も簡単みたいですね。

北海道の友人は、Utricularia humboldtii R.H.Schomb., 1840 を牛乳瓶栽培のスタイルで育てて花まで咲かせています。興味深いです。

Utricularia reniformis A.St.-Hil., 1830 を小学生の時、八丈島の一正園から買って鉢植えで咲かせていたころの東京は、冬は寒かったのですが、夏は割と涼しかったので良くできましたが、最近は、蒸し暑すぎて、U. reniformis は簡単に咲かせられる植物ではなくなってしまいました。

Utricularia nelumbifolia の面白い記事を期待しています。

Leon. Bechtoldさん、こんにちは。

「最近の学術研究者の間では、forma レベルの物は個体差の振れ幅に取り入れてしまう傾向にあり、なかなか、変種とか認められなくなってきている。」との事で、細部にこだわる者としては、悩ましい問題ですね。ただし、Leon. Bechtoldさん同様、日本人も、コモウセンゴケ類、メダカ類、スジシマドジョウ類などの例のように、なかなか(良い意味で^^;)、重箱の隅を突きたくなるおようなマニアックな方々多いので、まだまだ博物学的に捨てたものではありませんよ〜。まぁ、大方、そのような傾向なら、変種に目を向けるようなマイナーな方々は、何か、面白い発見がありそうな。。

Leon. Bechtoldさんも、マタのあるモウセンゴケの謎に注目していることからすると、その流れに物申す方のひとりですね。

ネルンビフォリアの組織栽培! なるほど、カルスから誕生した株は、ちょっとしたことで、カルスを作りやすい系統になっているのかも!? そうすると、今回、葉からカルス状のものが出現したのに、つながりそう。そういうことも、有り得るというヒントをいただきました。ありがとうございます。

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