いぶたんさんの園芸日記

あまのつと をもはぬかたにありければ 蛤とマリモ

2021/05/09
あまのつと をもはぬかたにありければ    蛤とマリモ 拡大 写真1 あまのつと をもはぬかたにありければ    蛤とマリモ 拡大 写真2

まだ連休ボケから立ち直れないいぶたんでございます…
明日からまた仕事かぁ…
葬儀屋にいた頃は休みが少ないと散々グチっていたんですが、土日祝日休みになってもまだ休みが欲しい怠け者でありんす。
まぁ、ともかく福音は真面目に働く人に対してのみ約束されているわけで、私も平穏無事に生きていきたいなら、働くことは必須。
仕事があるってスバラシイ!

さて、今日の表題。なんだこりゃと思われた方もいらっしゃるでしょうが。
これは、今昔物語集の中に出てくる和歌の一部であります。
アホの子いぶたんは古文は苦手でありますが、物語は好き。
その今昔物語集の中に好きな物語があるのです。どんなお話かというと。

摂津の国に身分はいいけど、妻を省みず若い女にいれあげている男がおりました。
あるとき出張先の海辺で蛤にフサフサと海松(みると読みます)が生えているのを見つけ、「こりゃいいや、彼女に届けてよ」とお付きの少年に託したのですが。
少年Aははーい、と承ったものの(彼女ってどっちの?)と悩んだ末、元妻の方へお届けしました。
元妻は珍しいこともあるもんだ、と受け取った海産物を水を張った盥にいれて鑑賞しておりました。
出張から帰った男は今妻に「先日送ったものは気に入った?」と尋ねれば、今妻はキョトンとして貰ってないと言う。
「何をくれはったんですの?」
「蛤に海松がフサフサと生えたやつ。おもろかったから」と言えば、今妻は、
「蛤?ウチ蛤焼いたの大好きやねん!海松は酢の物にしたら美味かろうね〜」などとのたまったのでした。
男は白けてしまい、少年Aに「あれ、何処にとどけたんや?」と問えば、少年Aは己の過ちに気づき、男に命令されて件の蛤を回収しに行くハメに。
元妻は「ああ、やっぱり?」といい紙に蛤を包んで返してやりました。
男が蛤を受け取れば、それは状態も良く大切にされていたのが分かった。包んでいた紙に和歌が書いてあり、
あまのつと をもはぬかたにありければ みるかひもなくかえしつるかな
(ステキなプレゼントを頂いたと思ったけど、宛先が違うようなのでお返ししますね)
風流を解する元妻とあけすけな今妻。男は元妻が恋しくなり、今妻とは別れて元妻の方へ飛んで帰ったそうな。

というお話なんですが、今昔物語の中でナゼかこのエピソードだけはよく覚えていました。
蛤と海松というユニークな生き物の組み合わせが印象的だったのと、己を省みて私はどっちだろう、と。
いきなりこんな物を貰ったら私はどうするか。
大事に飼うか、それとも…
私はどちらの気持ちもよく解る。
珍しい物を見たらじっと見ていたい。
美味しそうと思ったら、食欲が湧く。
今妻も実物を見ていたら、食べたい!なんて言わなかったかもしれませんね。

ずっと海松の生えた蛤のイメージが忘れられなかった私。
そうそうあるもんじゃないし、海の生き物ですから、飼うのも難しい。
じゃあ、そのイメージに近いものを作るとすればどうするか。
蛤自体は入手はカンタン。スーパーで売ってるし。
難しいのは草の方。水草で海松に変わるもの…これがなかなか無いんですよね。そもそも貝殻にくっつけるのも困難で。
そもそも、この辺じゃ水草だってなかなか売ってないし、とあっさり諦め、代わりにマリモを組み合わせた。
小さめの水盤(キャん★ドゥで購入)に白い砂利(ダ★ソーで購入。洗って日干ししてやっとニオイがとれた)を敷き、蛤の貝殻をセット。
水を張ってマリモを投入。
ちと、物足りない気はするが、なんか風情があるような気がする。ちょっと風雅を重んじる平安貴族の気分(←大袈裟)
また、気が向いたら何か変更を加えるかもしれません。

写真1…蛤とマリモ。
写真2…生前の蛤。蒸し焼きにして美味しく頂きました(^◇^;)

さて…
私事ではございますが、この度、私め、2週間後にとある資格試験を控えておりまして。
連休中にお勉強頑張るつもりが全然進んどらん。心を入れ替えてマジメに頑張らんことにはこりゃムリだ、ということに遅まきながら気がつきまして。
しばらく趣味園お休み致しまする。ウチの子らに何らかの変わりがあれば、記録として写真をアップするくらいはあるかもしれません。

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みんなのコメント(4)

今日も楽しかった‼️
かわいい〜、マリモちゃん💕
どこまで大きくなるか、楽しみね。

試験、頑張って!🎌
お返事いらないです〜

返信する

こんばんは
お勉強中におじゃまいたしまする

海松?ミルとは何ぞいと調べてました(;^ω^)
ハマグリに引っ付いた状態では見えにくく、水の中に浸したらちゃんと面白く見えるのではないかしら
まずそこに気が付かないといけないですよねー
私なら「ハマグリだー」といってすぐに食べちゃうだろうな

めでたい亀には藻が沢山張り付いてしっぽのようになっていると言いますから、ハマグリだってミルが生えているのは喜ばれるのかしら

返信する

日記を遡ってきました。
いいお話ですね。
今は昔なりけり…
昔はあったかもねこんな夫婦。
現代は今妻みたいなのが増殖してるかも😆
生きてる海洋生物を飼うのは、塩分濃度の管理が大変だけど、これならいいわね。
インテリアとしてもカワイイわ。

返信する

トマトん様、コメントありがとうです😊
他ビーコンヒルさま、ミ茶ママさま、ひょこりんそうさま、コメントありがとうございますです。
返信せず失礼致しましたm(_ _)mこの場にてお詫び申し上げまする…

不景気な現代。風雅より実利が勝るのは必然と申しますか…かくいう私めも蛤美味しく頂きました★
たっぷりにんにくを刻んでバターで炒め、蛤を加えて鍋で蒸し焼きに。仕上げに醤油を少々加えてバターと蛤の身としっかり馴染ませて頂きました。
食べ終わった殻はよく洗ってインテリアに❤️
ムダのない生活でありんす^_^

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