虫たちの手助けでレモンは丸ごと楽しめる〈ニッポン実りのわざ〉三上真史さん×生産者対談

黄色く色づいたときの美しさを語る河合さん（左）と、その光景に想いを馳せる三上さん（右）。（撮影／田中雅也　撮影協力／河合果樹園）

たわわに実をつける果樹の数々。趣味の園芸（Eテレ・午前8:30～）の新シリーズ「ニッポン実りのわざ」では、三上真史さんが日本全国を訪れその栽培のエッセンスを学びます。12月3日（日）放送の第4回は、愛知県のミカン・レモンをご紹介。生産者の熱い想いに迫ります。

園芸デザイナー・タレント　三上真史（みかみ・まさし）

新潟県出身。両親の影響で小さいころから植物に囲まれて育つ。2011年から2021年3月まで「趣味の園芸」ナビゲーターを務め、同年4月より講師として活躍。各地で講演や講習を行うほか、園芸動画の配信でも人気。4月に『三上真史の趣味の園芸のはじめかた』を上梓。

ミカン・レモン生産者　河合浩樹（かわい・ひろき）

愛知県豊橋市出身。静岡大学農学部を卒業後、ミカン農家の5代目を継ぐ。その後、農薬を使わないレモン栽培に取り組み始める。技術と経営を両輪として、消費者と直接つながる農家を実践する。

『趣味の園芸』12月号より、三上さんと河合さんの対談の一部を抜粋してご紹介！

＊　＊　＊

虫たちの手助けでレモンは丸ごと楽しめる

三上　害虫対策に、その天敵の虫を利用するという方法を実践なさっていると聞きました。

河合　害虫を食べてくれる天敵の虫たちは、うちの大事な従業員です（笑）。そもそも、害虫は使い続けた農薬に対して耐性が高まりますし、農薬は天敵も駆除してしまうこともあります。雑草も、区別なく駆除してしまうと、天敵の虫のすみかもなくなります。農薬を使わないことを中心に考えると、そういうサイクルが見えてきます。

三上　そして、皮ごと食べられるから本当のレモンの味を楽しめるんですね。

河合　はい。丸ごとなら香り高い皮も使えますし、シーズンオフとなる夏場には凍らせて削ってみたりと。

そうすれば一年中、使い方は広がります。加工品の原料としても無駄なく使えます。

三上　そもそも、河合さんは虫が好きだったのですか？

河合　子どものころは、時間を忘れて虫の観察をしていたくらい大好きでした。それでも、レモンを栽培し始めたころは、害虫と間違えて天敵の虫のほうを駆除してしまったりしたこともありました。観察と実践を繰り返して知識を重ねてきました。

三上　河合さんだからできる、という側面がありますね。何か、僕たちでも実践できる生産者ならではのお知恵をお教えいただけませんか？

河合　もちろんです。

対談の全文は、『趣味の園芸』2023年12月号でお読みいただけます。

▼放送予定

「趣味の園芸」ニッポン実りのわざ ④ミカン・レモン～愛知県～

放送　12月3日（日）午前8:30～8:55 Eテレ

再放送　12月6日（水）午後1:05～1:30 Eテレ

趣味の園芸 番組ホームページ（NHK）＞

※特別番組などにより、放送が変更・休止になる場合があります

▼この号に掲載されています

『趣味の園芸』2023年12月号

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