チューリップの開花中の管理と、花を長く楽しむコツ
春らんまんを感じさせてくれるチューリップ。開花中のチューリップの管理のコツと、花を長く楽しむ工夫を、チューリップをはじめとする球根植物全般に精通する園芸研究家の渡部哲次さんに教えていただきました。
開花中は、蕾に水をかけず、病気を防ぐ
開花中は、特に次の2点に注意して管理しましょう。
①鉢植えの場合、蕾が色づいたら、蕾に水がかからないよう、株元に水やりをします。花弁に水がかかると、花が早く終わる原因になる褐色斑点病などの病原菌(カビ)がふえやすくなるからです。
②切り花にして楽しみながらも、来年に向けて球根を育てたいときは、花を切るときに、できるだけ多くの葉を株に残します。
チューリップの花を長く楽しむ工夫
鉢植えで育てている場合は、蕾が色づいたら、半日以上日陰になる場所に移動させると、花を長もちさせることができます。これは、日当たりがよい場合に比べて、花の開閉する頻度が少なくなるためです。
切り花の場合は、1日を通して温度変化の小さい玄関などに置きます。
芽出しから花後まで年間の栽培のポイントは、『趣味の園芸』4月号31ページで紹介していますので、参考にしてください。
進化するチューリップ
「これがチューリップ?」と思うような、豪華な八重咲きや独特な花弁の形など、年を追うごとに、斬新で多様な花色や花形をもつ品種が登場しています。チューリップの球根の植えつけは秋ですが、花の時期だからこそ、実際の花を見て品種を選び、計画を立てる楽しみもあります。4月7日(日)の「趣味の園芸」(Eテレ・午前8:30~)は、進化の様子がわかる品種を中心にご紹介します。4月号とあわせてご覧ください。
渡部 哲次(わたべ・てつじ) 園芸研究家
富山県砺波市のチューリップ四季彩館で、20年以上花壇の設計や管理に携わる。球根植物全体に精通。プライベートでも、チューリップをはじめとする数多くの球根を植えて楽しんでいる。
▼放送予定
「趣味の園芸」春らんまん! 進化するチューリップ
放送 4月7日(日)午前8:30~8:55 Eテレ
再放送 4月12日(金)午後2:10~2:35 Eテレ
※特別番組などにより、放送が変更・休止になる場合があります
▼この号に掲載されています
春の園芸スタート号! 庭・ベランダ・室内、場所別に、はじめ方、管理のコツ、園芸ライフの楽しみ方など盛りだくさんの内容でお届けします。宿根草ガーデン、インドア栽培、つるバラほか、新たな連載も始まります。2024年度の「グリーンサムへの12か月」は乙葉さんが登場。抽選で172名様に当たる、愛読者スペシャルプレゼントも!