夏がやって来ました。今年も「緑のカーテン」が活躍する夏になりそうです。
緑のカーテンの歴史は意外と古く、1985(昭和60)年から中部電力(本店・名古屋市)で「つる性植物による節電効果」として研究が始まっています。そのときは「植物すだれ」と呼ばれていました。植物が体の中に水分をたくわえ、葉の表面から水分を蒸散させることで植物自身が熱くならないようにしていることに着目し、これを省エネ、節電に利用できないか、という研究です。
夏、電力需要は午後1時~4時にピークを迎えます。中部電力広報担当者によれば、その時間帯、消費電力が大きいクーラーの電力消費を抑えるのに効果があるのではないか、と考え出されたとのことでした。当時の技術開発担当者が、「植物すだれ」の有無によるクーラーの電力消費の違いを実際に測定したところ、20~30%の節電効果があることがわかったのです。「緑のカーテン」の名前はその後、1992(平成4)年のキャンペーンから使われました。
2007(平成19)年、最高気温35℃以上の日を猛暑日と呼ぶようになりましたが、人間の体温並みの夏の暑さをクーラーなしでは過ごせなくなっています。アサガオあるいはニガウリ(ゴーヤー)をタネや小さな苗から育て、その緑陰を利用して酷暑を緩和する緑のカーテン。植物生活の知恵の一つといえそうです。
▼ 緑のカーテンのつくり方やおすすめ植物はこちら「今年の夏は緑のカーテン」
http://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_s_green_curtain
▼ 中部電力「緑のカーテン」ホームページ
http://www.chuden.co.jp/midori/index.html
(写真1)緑のカーテン(アサガオ)。フロアに落ちた葉影が涼しげ
(写真2)中部電力本店の「緑のカーテン」。ニガウリとアサガオが交互になっている(写真提供:中部電力)
(写真3)緑のカーテンを室内から見ると……
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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<6月30日メールマガジンにて配信>
【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。メールマガジンとFacebookページにも掲載しています。
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