毎度ありがとうございます。植物園日記担当の倉重です。おかげさまで「植物園日記2」のダウンロードも200を超えました。昨年度分も合わせてご一読いただければ幸いに存じます。
「新潟県立植物園 みんなの趣味の園芸 植物園日記2」
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越後七不思議はひとまず置いておいて、今回は最近写真を撮りまくっているキバナアキギリについて。本題の前にまずはお勉強。キバナアキギリは日本に自生するシソ科アキギリ属の多年草。アキギリ属の学名はSalvia(サルビア)で、ハーブの世界ではセージと呼ばれます。9〜10月に開花します。
今日の話題76 キバナアキギリの花色
キバナと言うんだから、全部黄花だろうと思っていました。関東でも、近畿でも、九州でもいろいろな場所で見ましたが、どれも間違いなく黄色でした。
新潟に来て、驚いたことはいろいろありますが、植物の神秘、キバナアキギリの花色の変異はワン・オブ・ザ・ベストでした。
まずは写真左をご覧ください。一カ所で集めたキバナアキギリの花色の変異です。どうしてこんなに花色が違うのかは分かりませんが、新潟県でも限られた場所でのみ見られます。植物園の周辺はさまざまな花色の個体が見られますが、隣の五泉市、三条市、長岡市などでは皆黄色でした。まるで新潟の雪割草(オオミスミソウ)のようですね。
この変わったキバナアキギリは、北村先生の原色日本植物図鑑(保育社)で、アキギリとキバナアキギリの雑種が新潟県にあり、種々の程度に黄に紅紫色が混じると書かれているものだと思います。清水先生の長野県植物誌(1997)では、シボリミヤマアキギリの名で、ミヤマアキギリの変種(Salvia glabrencens var. purpureomaculata)として扱っています。種子も正常に形成され、発芽もするので、単なる雑種集団だとは思えないと書いています。一般にはシボリアキギリの名で呼ばれますが、私が見た限りではキバナアキギリとは花色以外での区別は難しいと思いました。
キバナアキギリは多少湿り気のある半日陰の林床などに生えますが、この花色が変わったシボリアキギリは、川岸などより水に近い場所に生育しているように思います。また、キバナアキギリは、花茎が出ると一度倒れて、花が咲く前に再び上に伸びはじめますが、これはほとんど倒れないようです。また全体に大きい感じがします。
一季咲きですし、乾燥地での栽培は難しいと思いますが、この花色は何とも言えませんね。園芸化されているか分かりませんが、品種改良の親としても面白いと思いますし、自分でも是非育ててみたい植物です。
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おはようございます。
返信するキバナアキギリって、初めて見せてもらいます。でもよく似た花が、我が家にもあります。
「サルビア グアラニチカ」です。これも同じ種類でしょうか。
今朝、発見したのですが、グアラニチカの花の先に刺が出ていますね。キバナアキギリにも出ていますね。へびの舌のようにね。
それが、チェリーセージにもあったのです。あんな可愛い花のてっぺんにね。
シソ科サルビア属の花には、皆ヒゲがあるのでしょうか。なんのためでしょうね。
花好きかんちゃん様
返信する久しぶりの投稿にもかかわらず、コメントをありがとうございます。
サルビア・グアラニチカもキバナアキギリも同じサルビアの仲間です。花も似ていますね。キバナアキギリは開花期が短く、草丈も低いのですが、グアラニチカは長期間咲き続けますし、全体に大型です。
突き出ているのは、雌しべで、先端で2つに割れています。
こんにちは。
返信するキバナアキギリ、初めて見ましたがやさしい黄色の花色が心を和ませてくれそうなお花ですね。学名はサルビアといわれてので、本当にサルビアに似ていますね。
サルビアといえば、学校の花壇によく植えてありました。よく花をチョンと摘んで根元から吸うと、甘い蜜の味がしました。このキバナアキギリの花も、やはり蜜の味がするのかな??
先生のfacebookにもアップしてありましたが、奥能登の通称『サルビアロード』昨日も通りましたが、約4万本の真っ赤なサルビアとてもきれいでした。
おはようございます。
返信する早速教えてもらい有難うございました。
あれが、雄蕊ですか。もう一度よく見てみます。
おはようございます。
返信する遠くにばかり目が行き…地元は見過ごしてきました。
知らなかったことが多すぎて、死ぬまでに(大げさでなく)、
せめて足元の植物を、もっと知らなくてはと思いました。
キバナアキギリが、地元では紅紫色に変化したものが見られると、
S58発行「秋葉山の植物」に載っていました。
「コシジアキギリ」と名前を付けようという動きもあると…
その後、どうなったのか?
新潟市に合併された当地ですが、
裏山にも丘陵繋がりで…
紅紫色のキバナアキギリが見られるかどうか?気になります。
この夏に夫と裏山に登り薪運びをした時、
コシノカンアオイの群生を見つけました。
植物園以外では園芸店でしか見たことが無かったので、
自然に生えていることが不思議と驚きでした。
あったんですね~!
hanura様
返信するコメントをありがとうございます。
元新潟大学の石沢先生がコシジアキギリの和名を考えていたようですが、今はほとんど使われることはないようです。
秋葉山や菩提寺山、大沢公園周辺は花色が変わっています。裏山もそうだと思いますよ。
コシノカンアオイはいたるところに生えています。林の中で、薄暗いところを見てみてください。
今年早春の「新潟ボケ展」でhanura様とお会いした東京の岡田侃です。
返信するその節はいろいろお話しして頂いて有り難うございました。
私ボケを長年育てていてとてもボケに魅せられています。
私のボケの盆栽の中には、30数年育てた盆栽もあります。
もしよければ見ていただければ幸せです。
http://blogs.yahoo.co.jp/okayann1003/8093784.html
来春の「新潟ボケ展」に行けましたらと考えています。
okayann様
返信する明けましておめでとうございます。
コメントをありがとうございます。是非新潟にお越しください。HPも拝見しました。すばらしい木(ぼく)ですね。花の時期の写真も楽しみにしています。
こんばんは。
返信するchackeeさんの日記で、コメントいただきましたkikoと申します。
草津のシャクナゲ、スキー場のリフトの足元にたくさん見えて、下向きの葉っぱがユニークで気になっておりました。
下向きなのは、雪の重みを受け流すためでしょうか。
ハクサンシャクナゲ、名前覚えました
ありがとうございました。
日々有難うございます。
返信するキバナアキギリ記事拝見して・・・
観て好し食べて好しで好きな植物です。
色合いの事で、こんなオウレンが咲いています。
https://dl.dropboxusercontent.com/u/42621878/0320img_3348_h26.jpg
白いオウレンに混じって咲いているが、特異な性質をもっているのかなと愚考しております。
お気付きになられる事が有りましたら、教えて頂きたく宜しくお願い申し上げます。
kiko様
返信するあまりに遅い返信で失礼いたしました。
シャクナゲの葉がだらんと垂れ下がったり、巻いたりするのは、多分葉からの水分の蒸散を少なくするためだと思います。冬だけではなく、同じような現象が暑い時期でも見られます。また、雪の降らない地域に自生するシャクナゲも葉を下向きにする種類があります。
日記も再開いたしますので、ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
OHMY様
返信するオウレンの情報をありがとうございます。
早春の新潟ではオウレンが咲いているのをよく見ますが、こんな色ははじめてみました。珍しいですね。
複数の個体の色が変わっているのでしょうか、また他にもこのように変わった色の個体が他の場所でも見られるのでしょうか?お聞かせいただければ幸いに存じます。
キバナアキギリの花は、黄色が主体ですが、私の町に育っているキバナアキギリの花は、下側の花弁に赤紫色の点模様が付いています。黄色の花弁に2か所の模様があり、なにかの顔のように見えます。
返信するもちろん、黄色一色のものもあります。
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