第22回 原種コチョウラン ― 今、熱い植物アーカイブ
日本で最もよく目にするランといえば、コチョウラン(ファレノプシス)だろう。店舗の開店祝いや冠婚葬祭など、改まったシーンで贈る花としてもおなじみのランだ。園芸店の店頭では、ギフト用の白い花の大株だけではなく、小型の鉢花として売られているものもよく目にする。
「ギフトや鉢花に使われるのは改良された品種を鉢植えにして、きれいに仕立てたもの。でも、コチョウランの魅力はそれだけではありません」
そういいながら、福岡県でランや観葉植物の生産、販売を行っている髙島三櫻さんが見せてくれたのがファレノプシス・シレリアナ。
「園芸品種のコチョウランも、元をただせばその多くは熱帯雨林に自生していた着生植物。雨林に自生していたときのように着生させて育てると、鉢植えとはまた違った雰囲気を楽しむことができますよ」
コルク板やヘゴ板に着生させ、花茎は支柱を使って誘引せず、自由に下垂させる。
「あまり大きな株だと扱いにくくなりますが、ミニコチョウランも同じように着生させて育てることができます」
木綿糸などを使って株の根を板に縛りつけておけば、新しい根が板に這っていって着生していくという。
「板につけると根が乾きやすくなります。あまり乾きすぎるようであれば、根を軽く水ゴケでくるんでから板につけてもよいでしょう」
髙島三櫻(たかしま・さんおう)
園芸家。福岡県直方市でラン、観葉植物の生産、販売を行う。
撮影/田中雅也、土屋 悟 編集/土屋 悟 取材協力/たかしまえん、ecru
『NHK趣味の園芸』テキスト大好評連載「今、熱い植物」アーカイブ
この記事は『趣味の園芸』2019年1月号「今、熱い植物」を編集、抜粋したものです。
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